【周南市】「日本を自給国家に」 脱炭素化へシンポジウム 森林バイオや太陽光発電

 

経済周南市

 

 シンポジウム「周南から発信する未来のカーボンニュートラル社会」が25日、山口県周南市の学び・交流プラザ多目的ホールで開かれ、脱炭素化の必要性や、周南コンビナートの脱炭素化の活動の紹介などの講演、パネルディスカッションがあった。

 

 カーボンニュートラルとは地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすること。政府は2050年の達成を目指している。

 

周南市は昨年1月にコンビナートの5社と化学工学会などで構成する「周南コンビナート脱炭素推進協議会」(会長・藤井律子市長)を設立してカーボンニュートラルのためのグランドデザインの策定などに取り組んでいる。

 

今回のシンポジウムも同協議会の主催で開いた。会場で158人が聴講したほか、オンラインでも視聴できた。

 

 前半では、㈱三菱総研理事長、(一社)プラチナ構想ネットワーク会長で、東京大の元総長の小宮山宏さんによる「石油化学からバイオマス化学へ〜集合知による迅速な実装」と題した基調講演、㈱トクヤマの横田浩社長の「周南コンビナートの脱炭素化について」と題した講演があった。

 

 小宮山さんは石炭、石油に頼る「化石文明」から太陽光発電などの「太陽文明」へ変えることで「プラチナ社会」が実現できると呼びかけ。使った金属などを廃棄せずに再利用する「都市鉱山」や、国土の70%を占める森林を利用して石油化学をバイオマス化学にすることで、日本は加工貿易国家から自給国家になると説いた。

 

 横田社長は周南コンビナートのアンモニア供給拠点化などの動きを紹介して「経済とカーボンニュートラルの両立のファーストムーバ―に挑戦する」と述べた。

 

 後半は、東京大学教授で周南コンビナート脱炭素推進協議会の副会長でもある辻佳子さんをファシリテーターに、小宮山さん、横田社長、NHKエンタープライズエグゼクティブプロデューサーで環境分野の取材を続けている堅達京子さん、同市の大島干潟を育てる会の山口博光事務局長、山本敏明産業振興部長、徳山商工高2年の永瀬莉緒さん、中野彩葉さんの7人のパネリストが発言。

 

 山口さんは、大島干潟ではブルーカーボンクレジットを導入し、クレジットの販売で得た資金でアサリやカキ養殖に取り組んでいることなどを報告した。

 

 小宮山さんは山林を資源として生かすための課題として、所有者不明の森林も利用できるようする必要があると述べ、技術的には可能でも「社会の仕組みを変えることが難しい」と述べた。横田社長も「社会の意識変革が課題」と話した。

 

私のコメント :  令和5年5月27日、26日午後7時3分ごろ、千葉県と茨城県で震度5弱の揺れを観測する地震があり、埼玉県内では最大で震度3の揺れを観測しました。

 

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