【解説】九州最大の都市、福岡・博多を通るSランク活断層「警固断層帯」とは――2005年にはマグニチュード7の大地震も 警固断層帯で想定される被害は?
日テレNEWS配信より
【解説】九州最大の都市、福岡・博多を通るSランク活断層「警固断層帯」とは――2005年にはマグニチュード7の大地震も 警固断層帯で想定される被害は?(日テレNEWS) - Yahoo!ニュース
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■31ある「Sランク活断層」の1つ、福岡市直下にある「警固断層帯」とは――
警固断層帯は、玄界灘から博多湾、さらに福岡市内を通って、福岡平野にかけて、北西方向から南東方向に伸びる活断層です。博多湾のあたりを境に、北西部と南東部の2つのエリアに分かれています。活断層の長さは全部で55キロあります。この南東部では、今後30年以内の地震の発生確率は0.3から6%という高い部類に入っています。 北西部のエリアでは2005年3月20日、福岡県西方沖地震がおきていて、福岡市中央区や佐賀県みやき町などで震度6弱を観測しました。この地震の震源は福岡県西方沖の玄界灘でマグニチュードは7.0、震源の深さは、9キロという地震でした。 このように北西部のエリアでは、2005年に大きな地震がおきていますが、南東部のエリアでは、約8000年前と約4000年前に地震の活動履歴があったとされています。
■ここ最近の福岡周辺の地震活動は? 警固断層帯の北西部エリアに沿って2005年の地震活動が――
断層帯の北西部で地震活動を示す灰色のマークが密集しています。これは2005年の福岡県西方沖地震と、その余震活動にともなうものです。最近の地震活動は少なく、比較的静かな状況が続いています。
■警固断層帯でおきる地震の被害想定は?
政府の地震調査委員会は、警固断層帯の南東部で地震がおきた場合、地震の規模はマグニチュード7.2と想定しています。福岡市中心部では震度6強の激しい揺れになるとみられています。 福岡県の想定では、死者は1000人以上、都市部直下にある活断層で地震がおきれば、大きな被害になる可能性が非常に高いとされています。
■全国にある活断層は約2000 まだ知られていない断層も――
地震の専門家・環境防災総合政策研究機構の草野富二雄さんは―― 「活断層は、日本全国で約2000あるとも言われていますが、全ての活断層が見つかっているいる訳ではありません。活断層が見つかっていない場所でも強い地震はおきていますので、活断層が見つかっていない場所でも強い地震に対する備えはしてほしい」
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