ロシア最新鋭戦闘機Su-35、日本海で初確認 防衛省
ロシア最新鋭戦闘機Su-35、日本海で初確認 防衛省 | 乗りものニュース (trafficnews.jp)
配信より
tags: ミリタリー, 航空, 軍用機, 戦闘機, Su-35, ロシア軍
2014年に運用が開始されたロシアの最新鋭戦闘機Su-35が、日本海で初めて確認されました。
「Su-35」を名乗る戦闘機としては2代目にあたります。
首脳会談の一方で…
2018年9月19日(水)、ロシア沿海部から日本海を南下して接近する
3機のロシア軍機に対し、航空自衛隊の戦闘機がスクランブル発進しました。
このロシア軍機はSu-27戦闘機、Su-24戦術偵察機、
機種不明機でいずれも敵対行動、領空侵犯することなく引き返していったと、
19日に防衛省は発表しましたが、20日になって詳細に分析したところ、
Su-27とされていた機について、
Su-35であったと訂正しました。

Su-35が航空自衛隊のスクランブルで確認されたのは初めてのことです。報道発表された写真もやや不鮮明ですが、翼端に電子戦用と思われるポッドが付いているのがSu-27との相違点で、Su-35にしか装備できません。
Su-35はSu-27を発展させた機体で、最新鋭の第4++世代機に相当します。2014年に運用開始されましたが、まだ輸出用を含めても84機しか生産されていないといわれています。その希少な最新鋭機が、戦術偵察機をともなって初めて「日本海デビュー」を果たしたわけです。
先の9月10日(月)には極東のウラジオストクで、安倍首相とプーチン大統領が22回目の顔合わせとなる首脳会談を行い、北方領土と平和条約締結問題が話し合われています。ロシア軍の動きと合わせ気になるところです。
【了】
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Su-35 (航空機)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 配信より
(2018年8月) |
Su-35/Су-35
Su-35S
- 用途:戦闘機
- 分類:多用途戦闘機
- 設計者:スホーイ社
- 製造者:KnAAPO
- 運用者:
- 初飛行:2008年2月19日
- 生産数:112機(2019年)[1][2]
- 運用開始:2014年
- 運用状況:現役
- ユニットコスト:8,300万-8,500万USドル(見積もり[3])
- 原型機:Su-27
Su-35(スホーイ35、スホイ35;ロシア語:Сухой Су-35スー・トリーッツァチ・ピャーチ)は、ロシア連邦のスホーイ社が開発し、Yu.A.ガガーリン記念コムソモーリスク・ナ・アムーレ航空機工場(KnAAZ)が製造する長距離多用途戦闘機。Su-27を発展させた第4++世代ジェット戦闘機であり、MAKS-2007航空ショーで発表された。
名称[編集]
Su-35BM、Su-35S、Su-27BM、Su-27SM2などと呼称されるが、Su-35BMというのは工場番号T-10BM(Т-10БМ)に由来し、末尾の「BM(БМ)」「Bolshaya Modernizatsiya(Большая Модернизация:大規模近代化)」の頭文字で、Su-27(T-10)の大幅な近代化改良型であることを示す。
Su-35S(Су-35С)の末尾の「S(C)」は「Seriinye(серийные:量産型)」の頭文字で、Su-35の量産型であることを示す。
開発[編集]
ロシア空軍最初のSu-35S
2003年、Su-27やSu-30とT-50のギャップを埋める輸出戦闘機として開発が開始された。しかし、資金不足から2003年のドバイ航空ショーに模型が出品された[4]。計画の目的は、Su-27の機体にPAK FAに実装されるいくつかの特徴を組み込む第2段の近代化だった。設計段階では、2007年までに輸出可能であるとされていた。後にこの計画はPAK FA計画が資金不足に遭遇することへの懸念から開始されたことが報告された[5]。
2007年にはSu-35上の設計作業が完了、その年の夏に最初の試作機の製造が開始された。完成後、Su-35-1は、その年のMAKS航空ショーで展示される前にジュコフスキー飛行場にあるM・M・グロモフ記念航空研究所(英語版)に運ばれた[6][7]。当時のスホーイのゼネラルデザイナーであったミハイル・ポゴシャンは、航空機が海外で大きな需要にあったとコメントし、ロシアは、いくつかの顧客の交渉としたこと、2010年から航空機を輸出することができることを述べた[8][9]。
2008年2月半ば、Su-35-1がロールアウトされ、地上走行テストを実施した。そして同月19日、スホーイのテストパイロットであるセルゲイ・ボグダン操縦の元、チェイス・プレーンであるSu-30MK2を伴ってSu-35-1(S/N 901)が飛行した。55分間の飛行中、Su-35は、高度5,000メートル(16,000フィート)に達し、安定性、制御性、エンジンなどのテストが行われた[6][10]。
初飛行後の次の日、試作機はプーチン大統領とメドベージェフ首相に地上展示された[6]。
2008年10月2日、第一試作機の約40回の飛行を前に、KnAAPOのDzemgi空港において第二試作機であるSu-35-2(S/N 902)の飛行が実施された[11][12]。Su-35は、7月初頭に防衛省と外国当局者の前で初のデモンストレーション飛行を行った[13]。
2009年4月26日、Su-35の第四試作機がDzemgi空港でタキシング中に破壊された。航空機は、滑走路の終わりにあるバリアに激突、炎上した。パイロットのエフゲニー・フロロフは、脱出し、火傷や他のけがで病院に運ばれた[14][15]。航空機は、3機目となる飛行試作機であると予想され、4月24日の初飛行を予定していたが、4月27日に延期されていた。事故の原因究明のため調査委員会を立ち上げられたが、いくつかのソースから、ブレーキの故障やある燃料ポンプの障害の結果であったことが推測された[16][17][18]。
2009年11月、KnAAPOは最初の量産機の製造を開始した。スホーイは、2010年から2020年に毎年24機から30機の航空機が生産されるであろうと推定した[19][20]。
2010年10月11日、最初のSu-35Sの組み立てが完了した[21]。この時点で残りの2機の飛行試験機を使用しての予備飛行試験プログラムの飛行時間は、270時間を超え350時間に達していた。スホーイは、航空機が完全に最高速度、高度、レーダー探知距離と操縦性を含めすべての仕様とパラメータが一致したことを確認した[22]。
2011年5月、最初のSu-35Sが、初飛行を行った[23]。予備試験に続いて、国防省はさらに、武器などのシステムを精査するために6機のSu-35Sを伴う状態での共同試験を開始することが期待された[24][25]。
2014年2月12日、最初のSu-35Sの納入が開始された[26]。
2015年3月、IDEX-2015でSu-35の"5世代型"の共同開発をすることをロシアとインドが合意したことが報じられた[27]。詳細は明らかとなっていないが漢和ではSu-57の技術が生かされる可能性が高いと分析している[28]。
機体・構造[編集]
機体[編集]
従来のSu-35(Su-27M)とは異なりカナードは装備されていない
Su-35(Su-27M) との違いの中で最も特筆すべきは、通常尾翼型の実用量産機としてはめずらしく旧Su-35のシンボルでもあったカナード翼が取り去られた点である。これは、電子装備の高性能化・軽量化にともなう重心位置の後退やAL-41F1SのTVC機能、CCV技術の向上によって十分な機動性が確保できるようになったため、ステルス性の確保の面では不利とされるカナードによって揚力発生や機体制御を補助する必要がなくなったからである。これにより、空気抵抗が減少したほか、電波吸収材料の使用なども貢献して、従来のフランカーに比べRCSが大きく低減している[29]。また、空気力学的な改良も行われている。これには垂直尾翼の小型化、テイルコーン形状の円筒状(スティングと呼ばれる)への変更、両エンジン間の機体上面の形状変更などが含まれる。
背部のエアブレーキは廃止され、ラダーを左右に動かすことで機能を代替している。廃止したエアブレーキ部分に燃料タンクを増設しており、燃料搭載量はSu-27と比べて22%増加し、11.5トンとなっている。加えて、増槽を装備した場合は14.5トンまで搭載可能である。また、引き込み式空中給油用プローブが装備されており、必要に応じて給油を行うことで航続距離を伸ばすことができる。
チタン合金の広範な使用により、機体構造は強化されており、運用寿命はSu-27の2倍に当たる6,000時間、最初のオーバーホール時間は1,500時間に増加している。この強化により、最大離陸重量は34.5トンに増加した[30]。前脚は機体重量・搭載量の増加に対応するため、ダブルタイヤ化されている。一方で水平尾翼に炭素繊維を用いるなど、重量を抑える努力も行われている。
整備性も改善され、部品数が少なくなったほか、自己診断装置(BIT:Built-In Test Equipment)を内蔵している。
そのほか、TA14-130-35APUの搭載により、地上車両の支援なしにエンジンの始動が可能になったことやKS-129機上酸素発生装置(OBOGS)の装備で、酸素補給が不要になったことが挙げられる[31]。
複座型はなく訓練機としてSu-30SMが用いられる[32]。
エンジン[編集]
エンジンノズル
エンジンは、AL-41F1S(117S)を搭載する。この双発エンジン装備により、高度1万1000メートルという限定された状況において(アフターバーナーの使用無しで)マッハ1.1(時速1400km)での超音速巡航を維持できる。
ノズルにはピッチとヨー方向に可動する2軸型の推力偏向ノズルを採用している。
インレットと前段圧縮機にはRCS低減を意図して電波吸収体が適応されている[33]。
寿命が4,000時間であり[34]、機体の運用寿命が6,000時間に設定されているので、運用中のエンジン交換は1回で済む。