<星旅星めぐり>二十四節気と旧正月

 

<星旅星めぐり>二十四節気と旧正月 | 暮らし・文化 | 佐賀新聞ニュース | 佐賀新聞 (saga-s.co.jp)

 

イラスト:河塚彩和(佐賀市星空学習館)

 

画像を拡大する

イラスト:河塚彩和(佐賀市星空学習館)

 

現在の暦は太陽の運行を基にした太陽暦が使われています。しかし、これは比較的最近のことで、明治初期までは月の満ち欠けを基にした太陰暦(通称「旧暦」)が使われていました。

 

 この旧暦と現代の太陽暦とは1カ月ほどのズレはよく起こります。これでは、日付と季節が合わなくなり、農業などの季節が重要な場面では使いにくい暦といえます。二十四節気は月の満ち欠けとは関係なく、太陽を基準とした季節の進行の目印です。古代中国で考案され、現代でも季節感を表す言葉として愛されています。ちょうど今ごろは、二十四節気の「大寒」で、「最も寒さの募るころ」とされます。

 

 さて、旧暦のお正月を「旧正月」といいます。旧正月は1月だったり2月だったり、年によって変動しますが、どうやって決めているかご存じでしょうか?

 

 二十四節気のひとつに「雨水」があり、これは「空から降るものが雪から雨に変わるころ」で、現代の暦では2月19日ごろです。旧正月は、この「雨水の直前の新月の日」と定められています。従って、旧正月は必ず新月となりますがお気づきでしたでしょうか。

 

 お隣の中国では、現代のお正月よりも旧正月を「春節」と呼んで最も重要な祝祭日としています。2023年の旧正月は現代の暦の1月22日です。


(佐賀市星空学習館副館長 早水勉)

 

◆星空学習館のイベント◆
「大人のための天文教室」
 毎月第2・4水曜
 19時~21時
 高校生以上20人/各回 1000円(別途テキスト代 1628円)