「そば殻」を燃料に 北海道最大のソバ産地が実証へ

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「そば殻」を燃料に 北海道最大のソバ産地が実証へ(日本農業新聞) - Yahoo!ニュース

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日本農業新聞

そば殻由来のバイオコークス

 

北海道最大のソバ産地・JAきたそらちは、近畿大学と連携し、そば殻を次世代燃料の「バイオコークス」にする実証を進める。

 

いずれはJA管内で製造し、販売を目指す。

 

ソバ由来の残さを有効利用し地域内の循環につなげる。  

 

JAきたそらちは、ソバの面積で道内の3割を占める。JAでは年間300トンのそば殻や2等以下の「くずそば」、調整時の粉じんなど残さが発生する。  

 

そば殻は、牛の体温を下げるとされるルチンを含み飼料に多く混入できない。枕の原料として輸出するなど、用途が限られていた。  

 

JAは2021年から近畿大学と連携する。井田民男教授らが開発した植物素材を粉砕し加圧や加熱をして作る「バイオコークス」に注目。恵庭市にある同大の研究拠点に年100トンほどのそば殻を提供し、製造試験などを進める。  

 

JAは24年度をめどに製造機を導入し、管内でバイオコークスの製造を始め、卸価格で1キロ40~60円での販売を目指す。現在使われていないライスセンターを製造・貯蔵の拠点にする予定だ。既に道内の行政施設からバイオコークスの購入の希望があるという。  

 

井田教授は「そば殻は製造前に乾燥や粉砕が不要で、余分なエネルギーを使わず燃料になる有望な素材だ」と期待する。JAの田丸利博理事は「他産地の残さを集めバイオコークスを作る拠点化も進めるなど、モデル的な取り組みを展開していきたい」と見据える。

<ことば>バイオコークス

 木や植物の皮などバイオマス(生物由来資源)を圧縮・加熱・冷却して作る固形燃料。高温下で長時間燃焼でき、ごみ処理場で使う石炭コークスや農業ハウスの加温に使われる灯油などの代替エネルギー源として期待される。

 

温室効果ガスの排出量削減も実現できる新素材だ。

 

日本農業新聞

 

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