春高バレー 古川学園、多彩な攻撃実る エース頼み脱却で頂点
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春高バレー 古川学園、多彩な攻撃実る エース頼み脱却で頂点(産経新聞) - Yahoo!ニュース
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【第75回春の高校バレー】女子決勝 誠英(山口)対古川学園(宮城) 優勝を果たし、涙ぐむ古川学園の選手たち=8日、東京体育館(渡辺大樹撮影)
「ジャパネット杯 春の高校バレー」として行われる第75回全日本バレーボール高等学校選手権(産経新聞社など主催)は8日、東京体育館で5セットマッチ(3セット先取)の決勝を行い、女子は前回準優勝だった古川学園(宮城)が誠英(山口)を3-2で退け、23大会ぶり4度目の頂点に立った。
◇ 東北のバレー名門校の歴史に新たな一ページが刻まれた。
2011年から現行の1月開催となった高校選手権を古川学園が制するのは、03年に古川商から校名変更後初めて。
「最後の一山を越え、私自身もうれしい。頂からの視界はいいものだなと」。
01年からチームを率いる岡崎典生監督は感慨深げに語った。
前回の決勝では、チームで放った183本のスパイクのうち、84本を196センチのタピア・アロンドラ(3年)に集める単調な攻撃があだとなり、就実(岡山)に敗れた。
昨夏の高校総体でもタピアと阿部明音(3年)頼みを脱却できず、決勝で金蘭会(大阪)に屈した。
主将のセッター熊谷仁依奈(3年)と副主将の阿部は立て直しを誓い
「誰かがミスしても『ドンマイ』だけだった」(阿部)練習の雰囲気を厳しく改めた。
チームは左利きの南舘絢華(3年)の台頭もあり、攻撃の幅を広げ国体を制覇。雪辱を誓った春高に自信を持って乗り込んできた。
1-2で迎えた第4セット開始前、岡崎監督は「やってきたバレーをやり通すぞ」と熊谷を一喝した。
司令塔はタピア、阿部に集まりがちだったトスを散らして立て直し、最後は高橋陽果里(3年)の強打で日本一をもぎ取った。
スパイク213本のうち、タピアの打数は3分の1程度の74本だった。
依存度は前回より格段に低くなった。
「仲間がいるから安心してトスの選択ができた」と熊谷。チーム全体の成長を印象づける優勝だった。(奥村信哉)
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