【PickUp2022】「原点は島根」吉賀町出身・森英恵さん ふるさとに残したものは…
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【PickUp2022】「原点は島根」吉賀町出身・森英恵さん ふるさとに残したものは…(TSKさんいん中央テレビ) - Yahoo!ニュース
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山陰中央テレビ
今年取り上げたニュースを振り返る「ピックアップ2022」。
今回ピックアップするのは、島根県吉賀町出身のファッションデザイナー・森英恵さんです。
今年8月、96歳で亡くなりました。 蝶をモチーフにしたデザインで知られ、世界的に活躍してきた森さんの原点は「ふるさと島根」。
森さんが残したものを秘蔵映像とともに振り返ります。
森英恵さん: 「日本の伝統的なものを西洋の服の中に生かしてきた」
島根県吉賀町出身のデザイナー・森英恵さん。
今年8月、老衰のため東京の自宅で亡くなりました。
96歳でした。
森さんは、1965年にニューヨークで初の海外コレクションを発表。
日本を代表するデザイナーとしてパリ・コレクションなどで活躍しました。
森さんは、蝶をモチーフにしたデザインで知られています。また、着物の伝統を取り入れたドレスは高い評価を受け、ファッション界で初の文化勲章を受章。
出雲大社をはじめ、地元で行ったファッションショーでも多くの人を魅了してきました。
訃報が届いた朝、JR松江駅では…
福島睦アナウンサー: 「森英恵さんが亡くなったのを受けて、号外が配られています」
街の人: 「すごく活躍してきた人が亡くなるのは悲しい。びっくりしました。蝶の模様のファッションで有名でしたよね?残念です」 号外が配られました。
森さんの名前がついたフラワーガーデンもある、ふるさと・吉賀町では…
吉賀町・岩本一巳町長: 「本当に優しい方で、ふるさとのことを本当に思っていただいている先生。残念で寂しい気持ちでいっぱい」
益田市のグラントワ。「ファッション」がコレクションのテーマのひとつで、計画当初から森さんと深い関わりがありました。 オートクチュールの作品展には大勢のファンが訪れました。
石見美術館・南目美輝学芸課長: 「公立の美術館でファッションを柱に据えているところはほぼないので、ファッションの展覧会を続けていくことが、先生の思いに応えることにつながる」
一方、森さんが数多く手掛けたのが制服です。
グラントワ、そして1992年のバルセロナオリンピック日本選手団のユニフォーム。
また、JALの客室乗務員の制服は、1967年から20年間、3代(4~6代)にわたって森さんのデザインでした。
さらに… 嶋村采音アナウンサー: 「生徒たちが着ている制服も、森英恵さんがデザインしたものです」 松江西高校では1994年から森さんデザインの制服を採用しています。
生徒: 「とてもかわいくて、他校の人からうらやましがられる」 また、デザインを通じ、ふるさとにこんな貢献も。
福村翔平記者: 「スーパーマーケットでよく見る、このおなじみの蝶のマークも、森英恵さんが手掛けたものです」
JAしまねが32年前から使用している「Eマーク」。モチーフの蝶のように県産品が愛されて欲しいという願いが込められています。
Q.このマークは森英恵さんがデザインしたものですが?
買い物客: 「え?初耳。これ、切り取って持って帰らなきゃ」 さらにTSKにはこんな秘蔵映像が…
森英恵さん: 「昭和61年を迎えて皆様いかがお過ごしでしょうか?」
これは1986年の年始に放送された特別番組。当時、大蔵大臣だった竹下登元首相と対談しました。 森さんが現役大臣に鋭く切り込む場面も。
森英恵さん: 「自分たちが稼いだお金を国に納税して、使っていただくことはもちろん何の異論もございませんが、なにか不公平な感じがする。働くだけ収入が少なくなる感じがして」
世界で活躍する第一人者として堂々とした司会ぶりです。
森英恵さん: 「島根に帰ってくると空気がなじむ。不思議な感覚だけど、自然にそう感じるし、心がくつろぎます」 デザイナーとしての感性は、ふるさと・島根で培ったという森さん。
蝶のように世界に羽ばたき、96年の生涯の幕を閉じました。
山陰中央テレビ
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