独仏の溝深く 首脳会談、防衛協力などで対立 共同記者会見は見送り
毎日新聞配信より
独仏の溝深く 首脳会談、防衛協力などで対立 共同記者会見は見送り(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
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ドイツのショルツ首相とフランスのマクロン大統領は26日昼、
パリで昼食を含めて3時間にわたり会談した。
エネルギー問題や防衛協力などを協議したが、両国の立場の隔たりは大きく、
予定された共同記者会見は見送られた。
欧州連合(EU)の中核である独仏は最近、
主要問題で亀裂を深めており、関係修復には時間がかかりそうだ。
首脳会談終了後、ショルツ氏はツイッターで「今日は非常によい重要な議論ができた。
独仏は密接に連携し、共に課題に取り組んでいる」と良好な関係をアピールした。
ただ、具体的な内容は乏しく、独仏間の溝を感じさせた。
この日は元々フランスで独仏閣僚協議が予定されていた。
しかし独仏間の調整が間に合わず来年1月に延期となり、急きょ準備されたのがこの首脳会談だ。
独仏は20~21日のEU首脳会議でも、域外から購入する天然ガス価格への上限設定を巡り、
賛成するフランスと懸念を示すドイツが対立したばかり。
加えて関係悪化の一因となったのがショルツ氏が提唱した共通防空体制だ。
ロシアによるウクライナ全土へのミサイル攻撃を受け、
北大西洋条約機構(NATO)に加盟するドイツや英国など欧州14カ国と、NATO加盟を申請した
フィンランドが今月13日、防空体制を強化するため兵器を共同調達する方針で合意した。
ただ調達先はイスラエルや米国が有力とされ、自国のミサイル防空体制を周辺国へと拡大しようとしていた
フランスは蚊帳の外だった。
ショルツ氏はこの構想を提案した8月のプラハでの演説で
「EUが東方に拡大することは私たち全員にとっての利益だ」とも述べ、
ドイツが独仏連携から東欧重視路線へと転換したとの指摘もある。
フランスはこうしたドイツの対応に不信感を募らせているとみられる。
【ベルリン念佛明奈】
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