最大震度6強 なぜ2回揺れた? 東日本大震災と大きな違い
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最大震度6強 なぜ2回揺れた? 東日本大震災と大きな違い(フジテレビ系(FNN)) - Yahoo!ニュース
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3月16日午後11時36分ごろ、宮城県や福島県で震度6強を観測する地震が発生した。
宮城や福島での地震ということもあり、東日本大震災との関連を感じた方も少なくなかったと思われる。
ただ、専門家によると東日本大震災との関連はないという。
大震災は、プレートとプレートの境界で起きた巨大地震だったが、16日夜の地震は、プレート内の深い場所で発生したものだという。
震源が比較的深く、マグニチュードも大きかったので、関東など広い範囲で揺れたのが特徴だという。
また、震度6強の地震の2分ほど前にも大きな揺れがあったため、2回地震があった感覚に襲われたかもしれない。
これはどういうことかというと、1回目の地震ではプレート内に力がかかり、プレートの一部が壊れた。
2回目の地震は、1回目の影響を受けて、ほかの大部分がさらに大きく壊れた。
これによって、より大きな地震が起きたという。
関東地方では今回の地震を受け、東京でのおよそ70万件など、およそ210万件の大規模な停電となった。
榎並大二郎キャスター「私も昨日、東京・江東区で取材をしていましたが、街の一角がすっぽりと暗闇に包まれていました。交通誘導する警察官の姿もなく、大規模ですから手もなかったということだと思うんですが、歩道と車道の境界も見えづらくてですね、歩行者の皆さん、スマートフォンや懐中電灯など光を頼りに歩いていました。車が通るたびに、ちょっと緊張感が走るような暗闇の現場だった訳なんですが、本当に真っ暗でしたね」
加藤綾子キャスター「もうこれほど大規模な停電が起きるとは、ちょっと想像していなかったなというのが正直なところです」
榎並大二郎キャスター「この大規模な停電、発生からおよそ3時間ですべて解消されたんです。その瞬間をご覧ください。『バーン』という音がしましたよね。あれがおそらく、電気が通ったという音なんですけれども。一気に街に明かりが戻りまして。その瞬間にあちらこちらで住民らしき人たちが、寝間着姿のままで建物の外に出て周りを確認をするという、安堵(あんど)の表情というのも印象的でした」
それではなぜ、関東で停電が起き、わずか3時間でスピード復旧したのか。
今回の停電は「ブラックアウト」(大規模停電)を防ぐため、自動的に起こした停電だったことがわかった。
通常、電気使用量と発電量のバランスは常に安定している必要があるが、地震により発電・送電が一部停止されてしまうことでバランスが崩れると、異常をとらえた発電所が連鎖的に止まってしまう。 このことをブラックアウトといい、大規模な停電が発生する。
過去の例では、2018年の北海道胆振東部地震で実際に起きている。
この時は北海道全体という大規模な停電となり、ほぼすべてが復旧するまでに実に50時間を要した。
今回の地震では発電所の一時ストップを受け、一部地域で自動的に停電を発生させ、需要を減らしてバランスを取るシステムが作動。
その結果、停電は一定の範囲に抑えられ、発電量が戻るにしたがい段階的に停電も解除するという流れで、地震発生からおよそ3時間で全面解除となった。
加藤綾子キャスター「ブラックアウトを防ぐシステムが有効に機能したということですね。それでも210万件という規模の停電でした。不安になった方も多かったと思いますが、柳澤さん、いかがですか?」
ジャーナリスト 柳澤秀夫氏「早く言ってよという感じがしますね。停電が起きたときに、なぜ起きてるのかわからなくて。送電設備がだめなのか、変電所がだめになっているのかわからなかったですよね。もう少し電力会社は、説明をきめ細かく出してほしいなと思いました。ただ、そうは言っても、地震が起きたら停電は起こるものだってことを頭ではわかってるんですけど、何となく時間がたつと、忘れてしまうこともがあるので、こういうことをきっかけに、地震・停電は起きるんだということを肝に銘じる必要があるなという気はしましたね」
加藤綾子キャスター「そうですね。地震が起きたときに、何が起こる可能性があるのか。想像力を働かせて、意識の備えというのもわたたちも必要ですね?」
ジャーナリスト 柳澤秀夫氏「こういう地震が起きると、将来どういうふうに教訓をくみ取るかという話になるんですけど。われわれは教訓を忘れてしまうんですよね。時間がたつと“喉元過ぎれば”で。『人間は教訓は忘れてしまうんだ』ということを教訓にしなきゃいけないなという気がしましたね」
榎並大二郎キャスター「柳澤さんからも話がありました、システム、復旧の見通しの住民への知らせ方など、さらに改善していく余地はまだまだあるかもしれません」
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地震調査委「東北の太平洋沖は長期間にわたり大きな地震の可能性」
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地震調査委「東北の太平洋沖は長期間にわたり大きな地震の可能性」(日テレNEWS) - Yahoo!ニュース
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福島と宮城で震度6強を観測した地震を受け、政府の地震調査委員会は、「東北の太平洋沖では今後も長期間にわたり、大きな地震が発生する可能性がある」と注意を呼びかけました。
東北地方の太平洋沖では16日夜、福島沖を震源とするマグニチュード7.4の地震が起き、福島と宮城で震度6強を観測したほか、去年も福島沖と宮城沖でマグニチュード7前後の地震が3回発生しています。
地震の専門家や気象庁などが参加する政府の地震調査委員会は臨時の会合を開き、「東北の太平洋沖では、東日本大震災が起きる前よりも地震の数が多い状況が続いている」とした上で、「今後も長期間にわたり東北の太平洋沖やその周辺では規模が大きな地震が発生し、強い揺れや高い津波に見舞われる可能性がある」と分析し、注意を呼びかけました。
委員長を務める東京大学の平田直名誉教授は、今回の地震の特徴について、「断層の破壊が福島沖から北の方向に進んだため、仙台平野などでも大きな揺れになった」と説明した上で、「宮城では、1000galを超える物体が浮くほどの強い揺れが観測されており、新幹線の脱線につながった可能性がある」と分析しています。
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