〔米株式〕NYダウ、268ドル安=欧州の新型コロナ拡大嫌気(19日)☆差替

配信より

 

【ニューヨーク時事】週末19日のニューヨーク株式相場は、欧州での新型コロナウイルス感染再拡大を嫌気し、続落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比268.97ドル安の3万5601.98ドルで終了した。

 

ハイテク株中心のナスダック総合指数は63.73ポイント高の1万6057.44で終わり、2日連続で史上最高値を更新。終値では初めて1万6000台に乗った。  

 

ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比8022万株増の9億9188万株。  

 

冬の到来を控え、欧州の一部では新型コロナウイルス感染が再拡大している。オーストリア政府は22日から、飲食店などを閉鎖するロックダウン(都市封鎖)を再開すると発表。

 

来年2月にはワクチン接種を義務化する方針を示した。

 

病床の逼迫(ひっぱく)懸念も出始めたドイツでは、ワクチン未接種者への行動規制を強化した。  

 

市場では、こうした動きが投資家心理を冷やし、幅広い銘柄で売りが先行した。

 

旅行需要の減少を懸念し、航空やレジャー関連株が下落。ボーイングが5.8%安となり、ダウ平均の足を引っ張った。

 

ウォルト・ディズニーが1.0%安、カーニバルが2.2%安、ユナイテッド航空が2.8%安、デルタ航空が1.1%安だった。  

 

エネルギー需要が減少するとの思惑から、原油価格が下落し、エネルギー関連企業も売られ、シェブロンが2.2%安、エクソンモービルが4.6%安、ハリバートンが3.2%安と軒並み下落した。  

 

一方、投資家のリスク回避姿勢が高まり、債券市場では長期金利が低下。

 

割高感の薄れたハイテク株は買われた。アップルは1.7%高、マイクロソフトも0.5%高。第3四半期決算が好調だったエヌビディアが4.1%高だった。  

 

電気自動車(EV)株も好調を維持している。テスラが3.7%高、リビアン・オートモーティブも4.2%高、ルシッド・グループが17.3%高と大幅高だった。

 

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ドイツの新規感染者、5万2000人超で過去最多 欧州各地で感染急増

 

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 ドイツで17日、新型コロナウイルスによる1日の新規感染者数が過去最多の5万2826人となった。アンゲラ・メルケル首相代行は、同国が「劇的な」感染の第4波に見舞われていると述べた。欧州の大半の国で感染者が急増しており、各国は対応に追われている。

ドイツの死者数はイギリスに比べてはるかに少ないものの、過去24時間で294人が死亡している。イギリスでは17日、陽性判定から28日以内に死亡した人が201人、新規感染者が3万8263人確認された。

メルケル氏はより早急に追加接種を進める必要があるとし、「いま1回目の接種を受けることを決めても遅くはない」と述べた。

ドイツの多くの地域では接種完了者にのみ、バーやカフェ、美容院、ジムなどほとんどのサービスの利用が認められている。

同国では政界からの引退を表明しているメルケル氏の政権に代わり、中道左派の社会民主党(SPD)、緑の党、自由民主党(FDP)の連立政権が発足する見通しで、3党は18日に議会への新型ウイルス対策計画の提出を目指している。

欧州各国の対応

ベルギーは新型ウイルス対策のロックダウンを回避するため、一連の措置を発表した。

アレクサンダー・デクロー首相は「すべての警報信号は赤だ」と述べ、人との個人的な接触を控えるよう国民に訴えた。

「欧州の地図はすぐに真っ赤になるだろう。私たちも同じ状況だ」

ベルギーの子供たちは現在、12歳以上を対象にマスクの着用を義務づけられているが、今後は10歳以上に拡大する。在宅勤務については、20日から週4日が義務とされる。劇場や映画館、博物館では「COVIDセーフ・チケット」と呼ばれるパスの提示が必要となる。

2022年4月末までに、すべてのベルギー国民に3回目の追加接種が実施される予定。

一方、15日からワクチン未接種者約200万人を対象としたロックダウンを開始したオーストリアでは、17日に記録的な数の新規感染者が確認された。オランダの新規感染者数も同様で、すでに部分的なロックダウンが敷かれている。

スウェーデンでは12月1日から、100人以上が参加するコンサートやその他の屋内イベントに初めてCOVIDワクチン接種パスを導入する。

レナ・ハレングレン社会相は、「予防接種を受けていない人たちは通常通りの行動は続けられない。皆さんが予防接種を受けることが(感染対策に)大きく寄与する」と述べた。ハレングレン氏は今回の措置は厳しいものであると認めつつ、スウェーデンが世界から孤立するわけではないと語った。

チェコのアンドレイ・バビシュ首相は、ワクチン未接種者(あるいは新型ウイルス感染症COVID-19からの回復を証明できない人)は、公共のイベントやサービスを受けられなくなると述べた。22日からはウイルス検査の陰性証明だけでは不十分だという。

17日に8342人の感染が報告された隣国スロヴァキアでも、同様の措置が計画されている。エドゥアルド・ヘゲル首相は、職場や必要不可欠ではない店舗への立ち入りは、ワクチン接種済みのスタッフあるいはCOVID-19からの回復を証明できる人に限られるだろうとしている。

 

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ワクチン接種状況

欧州のワクチン接種率は国ごとにばらつきがある。スロヴァキアの接種率は44%と欧州連合(EU)中で最も低い。一方でチェコでは58%、オーストリアは65%、ドイツは68%となっている。

ドイツとオーストリアの予防接種センターに行列ができているとの報告はあるが、接種率は西欧諸国で最も低い。

オーストリアの罹患率は人口10万人当たり971.5人と非常に高く、ドイツの319.5人を大きく上回っている。

オーストリアではワクチン未接種者を対象としたロックダウン措置に加えて、夜間外出禁止令を出すなど、未接種者以外に対しても厳しい措置が必要だとする声もあがっている。

フランス政府のガブリエル・アッタル政府報道官は、同国を感染の第5波が襲い、17日には新規感染者数が8月以来初めて2万人を超えたと述べた。ただ、「ワクチンや健康パスのおかげで以前よりも対処できている」ため、現在のCOVIDパスポート以上の措置を導入する計画はないとした。

同報道官によると、フランスの状況は1年前とは比べ物にならないほど改善されており、50~64歳の人は3回目の接種の予約ができるようになったという。

(英語記事 Germany hit by full force of Covid, warns Merkel