「50年に1度」の大雨で1万7千人に避難指示、18日も降り続く見込み
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泥水が押し寄せる道路に土のうを並べる人たち=17日午後5時35分、島根県隠岐の島町西村
日本列島に停滞する前線の影響が17日も続き、島根県海士町では午前中に1時間降水量が56・5ミリに達し、松江地方気象台は「50年に1度の記録的な大雨」と発表した。
隠岐郡4町村の約1万7千人に一時、警戒レベルが2番目に高い避難指示が発令。
雨は18日も降り続く見込みで、気象台は注意を呼び掛けている。
海士町は町道など4カ所で土砂崩れが発生し、路面冠水で県道2路線が全面通行止め。床上、床下浸水は計4棟に上った。隠岐の島町卯敷では電柱が倒れ、町北東部の布施、中村両地区で570世帯が停電。午後7時時点で、復旧のめどは立っていない。町内の県道4路線は冠水などで全面通行止めになった。
中村地区の西村集落では、住民が自宅の庭や道路に土のうを積む姿が見られた。区長の池田正明さん(70)は「やることをやって身を守るしかない」と話した。
隠岐空港発着の出雲便と伊丹便のそれぞれ1往復2便が欠航。このほか、江津市有福温泉町と益田市乙吉町で崖崩れが発生し、国史跡の津和野藩主亀井家墓所の斜面や土塀の一部崩落が確認された。
人的被害はない。
大雨は長期化し、11日の降り始めからの降水量は津和野町で459ミリ、益田市匹見で445ミリ。18日午後6時までに予想される24時間降水量は多い所で島根県東部と西部が120ミリ、隠岐が100ミリ。気象台は18日昼前にかけ、局地的に雷を伴う激しい雨になる見込みとし、土砂災害や河川増水の可能性があるとした。
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