聖火リレー実施の方針で県内走る聖火ランナーから安どの声
04月07日 18時07分、NHK NEWS WEB 配信より

中止を検討していた県内の聖火リレーについて「中止は県民のプラスにならない」と実施する考えを、6日示した丸山知事。

これについて、県内でリレーに参加する予定のランナーからは安どの声が聞かれました。

政府や東京都が感染拡大を抑え込めない限り、来月の聖火リレーを中止せざるをえないという考えを示していた丸山知事。

6日、大会組織委員会を訪れ、規模を縮小することを条件に県内での聖火リレー実施を容認する考えを申し入れました。

そして大会スポンサーの車両の音量などについて協議するなどの回答があったことから、県内での聖火リレーを実施する考えを示しました。

これについて聖火リレーのランナーに選ばれていた人たちからは安どの声が聞かれました。

このうち、雲南市を走る予定の村松憲さん(73)は新型コロナウイルスの影響で、経営している飲食店の売り上げがことし2月には影響前の2割にまで落ち込みました。村松さんは店内の消毒などの感染対策に加え、客に医療従事者への応援の寄せ書きを書いてもらうなど働きかけを続けていて、今回の丸山知事の発言は客足が少しずつ戻る中でのうれしいニュースとなり、安どの表情を浮かべていました。

聖火リレーの本番までおよそ1か月となる中、村松さんは安全に実施するためにはこれからが正念場と考えています。

村松さんは、「走らせてもらえることに感謝します。一方でコロナ感染をなくすのが最も大切です。店も聖火リレーもいっそう緊張感が高まったと思っています」と話していました。

また、鹿児島県に住む福島紀子さん(44)は、去年3月までの3年間、松江市で地域おこし協力隊や消防団員として活動していたことが評価され、おととし、大手飲料メーカーのスポンサー枠で雲南市を走る聖火ランナーに選ばれました。

丸山知事がことし2月に聖火リレーの中止を検討していることを明らかにして以来、福島さんは不安な気持ちを抱えていたということですが、6日の丸山知事の会見を受けて「コロナ禍で島根に行けず、聖火リレーをきっかけにおよそ1年ぶりに島根に行けることになり、とてもうれしく思います。聖火ランナーとして島根を盛り上げたいです」と、涙ながらに話していました。

県内の聖火リレーのスケジュールです。

初日は来月15日。 津和野町をスタートし、邑南町までつなぎます。

2日目は来月16日。 大田市をスタートし、松江市までつなぎます。

2日間で14市町村をまわる聖火。 応援の際には沿道などで密にならないよう注意が必要です。