文豪・森鴎外の生誕150年を記念し、約2年10カ月間滞在した小倉での業績や暮らしぶりを紹介する展示「小倉時代の森鴎外」が、北九州市小倉北区の北九州市立中央図書館で開かれている。月曜休館で3月末まで。【仙石恭】
 
鴎外は1899(明治32)年から1902(同35)年にかけて、陸軍第12師団軍医部長として小倉で勤務した。展示は昨年の生誕150周年を記念し、同図書館が企画。玄関ホールにゆかりの品々を並べた。デンマークの童話作家、アンデルセンの「即興詩人」を10年がかりで翻訳した鴎外は、自身の老母にも読めるよう大きめの活字で出版した。翻訳を終えたのは小倉在勤中の1901年で「夜即興詩人を訳し終える」と書かれた日記が翻訳本と共に展示されている。
 
 ◇小説や評伝、貸し出しも
 
視察に訪れた熊本で文献を調べたうえで執筆したといわれる小説「阿部一族」や、約20冊に上る鴎外の評伝も並んでおり、貸し出しもしている。毎日午前9時に小倉城内にあった師団へ出勤し、午後3時ごろに退庁。その後は、フランス語教室に通っていたなどと生活ぶりが分かる日記なども展示され、興味深い。同館奉仕課の轟良子さん(59)は「多くの業績を残した小倉時代は、鴎外にとっての転換点になっているのではないか」と話した。 〔福岡都市圏版〕
 
・・・毎日新聞 2013年03月18日 地方版より
 
私のコメント :  北九州市小倉北区北九州市立中央図書館にて、文豪・森鴎外の生誕150年を記念し、「小倉時代の森鴎外」の展示が、3月末まで開かれている。