エドワーズの資産集団の主観的暖簾 ( 代替取得によって更新される資産集団の暖簾価値の変化 )
 
暖簾が、将来、超過利益となるべき収益部分の現在価値を示し、しかも、それが、企業なり資産集団の存続しているあいだ、いわば、永久存続性をもって存在したり、あるいは、かなり長期間存続していることがあるのは、企業の資産一部なり資産集団の一部なりが、売却ないし価値の滅失、超過利益となる収益部分が、新たに生ずることになるからである。このことを、計算理論的にいえば、資産の一部売却ないし価値の滅失、損傷は、当該構成資産の存在によって見込まれる超過利益に相当するだけ、暖簾の価値を減少させるが、一方、代替取得が行われるので、それについて見込まれる超過利益に相当するだけ暖簾が発生して、外見上、長期間、あるいは、永久存続性をもって、ほぼ同じ金額の暖簾が示されることになる。

引用文献について   「会計学説史」  近代会計学の展開、 慶応義塾大学 私の恩師 経済学博士 峯村信吉 著