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お知らせ

採用していただいた作品を、まとめて読むページをつくりました。

 
 https://nobmika.blog.fc2.com/


こちらは更新していれば広告が出ませんので、ゆっくりとご覧いただけるでしょう。







わかき母の香

ハンカチを舐めてわが頬ふきゐたりわかき母の香ふいによぎりぬ


あこがれの横山未来子さんに選んでいただき、短歌雑誌の活字になりました。


自由題です。


「早稲田」行きのバスに乗って祖父の家へ行くときに

母はよく私の顔の汚れている部分をハンカチでふいてくれました。


最近、そのときの母の口の香が一瞬よぎりました。

しかし、その後ふたたびその香を引きもどすことはできていません。

不思議な一瞬でした。





あとを引く歌(5) ・・描写

乗客は乗り込んだのに雨の日のドアをしばらく開けているバス

土岐友浩 『Bootleg』


日常的に多くの人が経験することを見逃さずに切り取っています。 


説明をせずにごろんとほうり出した場面にリアリティーを感じます。


直接は述べていませんが、(直接述べれば、即「台無し」です)
作者の小さな心のゆらぎが一首の魅力でしょう。






あとを引く歌(5)

目に追って、それで終わりにできないのはなぜだろう・・・
ここに引用し、さらに考えるきっかけにいたしましょう。


乗客は乗り込んだのに雨の日のドアをしばらく開けているバス


土岐友浩 『Bootleg』





めだかの背びれ

死に支度いたせいたせと一月のめだかの背びれふたつゆれたり

加藤治郎さんに選んでいただき、短歌雑誌の活字になりました。


自由題・新かな表記です。


ここ数年、おりにふれて頭をよぎる、よく知られた一茶の名句から

上五中七を<ふたたび>拝借しました。


(今後もまだまだ拝借するつもりです ^^ )






地下の階段

何曜日だつたか塾は四五階の小暗きビルの地下の階段

・四五階(しごかい)


小島なおさんに選んでいただき、短歌雑誌の活字になりました。

題は「曜日」です。


題詠のお蔭で幼いころの光景を思い出しました。


東京新宿の成子坂(青梅街道)の中頃にあった進学教室です。
小学5、6年頃にバスで通っていました。


その進学教室で印象に残っているのがこの「地下の階段」です。








あとを引く歌(4)・・発見のエネルギー

つくづくとわが顔人に見らるるは死にたるときと思ひ至りぬ


雨宮雅子 『秘法』


はっ!とさせられる歌です。


発見の歌と言っていいでしょう。


85歳で亡くなった作者が60歳のときに出版した歌集の作品です。


女性にしか詠めない歌かも知れませんが、男にもわかります。


発見のある作品のエネルギーは読者の心に長く残ります。







あとを引く歌(4)

目に追って、それで終わりにできないのはなぜだろう・・・
ここに引用し、さらに考えるきっかけにいたしましょう。


つくづくとわが顔人に見らるるは死にたるときと思ひ至りぬ


雨宮雅子 『秘法』







まるき下界

目薬をさして桜ににぎわえるまるき下界をひとり見ており


なみの亜子さんに選んでいただき、短歌雑誌の活字になりました。
自由題・新かな表記です。


なみのさんにコメントをいただきながら下記のように改作を試みた結果です。


↑
目薬をさして桜ににぎわえる丸き下界をひとり見ており
↑
目薬をさして桜ににぎわえる末の下界をひとり見ており
↑
目薬をさして桜ににぎわえる春の下界を見おろしている
↑
目薬をさして眼をとじにぎわえる春の下界を見おろしている







あとを引く歌(3)・・目移りしない構造

校庭の地ならし用のローラーに座れば世界中が夕焼け


穂村 弘 『ドライ ドライ アイス』


見えてくる歌です。
くっきりと色鮮やかな景色が見えてきます。
あちこちへ目移りしない構造であり「姿のいい」歌になっています。


下句はやや安易な表現ではないかと思いますが・・・
「校庭の地ならし用のローラー」という言葉を探しだしてきた、
ここがお手柄でしょう。


「名詞の力」が一首全体を引きしめています。






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