bessatu
Ponkotutuusin
節句の祝い
Japanese traditional
Spring Festival celebration dishes
ぽつう
〔特集〕
別冊
2018.3.3
老シェフのれしぴ
(266)
祝いの二皿
薄出汁で浸し野菜
紀州の生鮪と玉子焼
節句の
祝い
祝い事は、呑み助には格好の口実。
「節句に老若男女の別なし」などと言い、
ちゃっかりと、杯に遊ぶ。
凝った肴をしつらえ、
少し上等の酒を、「ここぞ」とばかりに抜く。
つくづく、都合の良い話なのである。
節句の祝い
概要
茹でた野菜を、極薄の出汁に浸し、
辛子と鰹節で頂く。
卵焼きと、紀州産生キハダも、華やかに盛り、
春の節句を祝う。
2~3人前
薄出汁
水、250ml、
砂糖、みりん、*濃塩水、醬油、各小さじ1を沸かし、
鰹節、6gを入れて火を止めて置く。
*濃塩水=水100ml+塩大さじ2
祝い野菜盛
蓮根、1.5cmの輪切り5枚、(あまり太くない物)
人参、1.5cmの輪切り3枚。
蓮根は皮を剥き、20分、
人参は、梅抜きして10分茹でる。
小松菜、100gは茹でて冷水で色留め、
かるく絞る。
出汁をこし、野菜を浸し、ラップを密着させ20分置く。
(この間に玉子を焼く)
梅抜きの穴に、小松菜の葉を刻んで詰める。
皿に盛り、出汁を張る、
柚子の薄剥きと鰹節をトッピングし、
練り辛子を添える。
梅焼き玉子
卵、3個、
砂糖、大さじ1.5、
濃塩水、小さじ1、
出汁の素、小さじ1弱を混ぜる(卵液)
卵液は、お玉一杯弱づつ、3回に分けて、
胡麻油を延ばした玉子焼器で、弱火で焼く。
傾けても、卵液の表面が動かなくなったら、
ヘラで丸めたたみ、4面を焼き固める。
3回繰り返し、
荒熱を冷まし、「梅焼き」を三つ入れる。
(冷ます間に、祝い野菜を盛り付けよう。「梅焼き」は、
梅抜きの型をガスで焼き、ペンチで。ヤケド注意)
「梅焼き」が中央になるように切る。
鮪と玉の祝い盛
紀州産生キハダ鮪を切り揃え、
皿に、カイワレと菊抜き大根で、立てヅマを仕立てる。
鮪と玉(ぎょく)を、華やかに盛る。
完成
人参の朱は、春の花々、
蓮根の白は、野山の残雪、
青菜の緑は、草木の芽吹き。
鮪の赤は、厄除け、また、春の曙の色でもある。
玉子の黄色は、菜の花をイメージ、金運も呼ぶ。
梅マークの玉(ぎょく)、玉子焼きは、
幾つになってもご馳走だ。
ホックリとほんのり甘い蓮根は、
辛子が合う。何しろメデタイ~
ハイハイ、そりゃお節句ですから。
極薄出汁だから、野菜の旨味甘味がストレート。
生キハダも春の味。
そしてメインはやっぱり~
こ~れだ