「厚揚げ二品」揚げ直しと甘辛煮
酒肴「今宵のつまみ」十四、 by rouchef
「アオダイショウ」大婆ちゃんの授業
独りガラス「ポー」の言い分
カラス(25) 老人少年rsn 著
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ぽんこつ通信電子版第六十六号
ぽつう66by rouzinsyounen‘s
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ナイスクリック下さいませ(^-^)/potuu 配信ほんぶ 2016.8.24

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「アオダイショウ」大婆ちゃんの授業

独りガラス「ポー」の言い分

  カラス(25) 老人少年rsn 著       

 「ポー」の森
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 朝の東遊歩道 ポーの巣があるヒマラヤスギのモデルの木も、ここ
にある。  名古屋 千種公園                rsn

カラスの眼 第25話本編
 「そうなんだ、物知りの大婆ちゃんに、どうしても訊きたい事があって、それでぼく達は来たんだ。そうだなカーキチ兄さん。」、やっと本題に入るきっかけが出来たんだ。カーキチも、「そうだよ、大婆ちゃんなら何でも知ってると思って訊きに来たんだ。だからすずめ達を驚かせたりしないよ。いつもの事は、この通り謝るから。」
 「ほー、何だか気味が悪いよ。お前らの様なチンピラのカスが相手でも、こう丁寧に頭を下げられちゃ、このクスノキ婆ちゃんも、地獄の閻魔様じゃないからね、話を聞こうじゃないか。」
 カスじゃなくてカラスだけど、物知りと言われて気を良くした大婆ちゃんと、ようやく会話が成立しそうだ。そこでカーキチが先に訊いた。
 「この、オレが咥えている、長くてフニャフニャした物は、何なのか、ポーと一緒に考えたけど、全然分かんないんだよ。そこで、一番物知りの、クスノキ婆ちゃんの所へ、教えて貰いに来たのさ。」
 イイゾ、カーキチ兄貴、大婆ちゃんニコニコしてきた。「大婆ちゃんのバカ、」で、カンカンに怒らせてしまった分は、「一番物知り」と言う一言で、完全に挽回したぞ。
 「ハハハ、お前たちはそれが何だか知らないのか。」、機嫌よく大婆ちゃんは話を始めたんだ。
 「それはアオダイショウの抜け殻だよ。」、「ヒエーッ」、カーキチは、咥えていた物を慌てて放り出した。アオダイショウと言えば、ぼく達が、まだ卵の時や赤ん坊の時に、ぼく達を食べに来た恐ろしい大蛇なんだ。
 大人のカラスでも。下手に掴みかかると、逆に体に巻きつかれて、絞め殺されてしまうんだ。びっくりするぼくらに大婆ちゃんは続けた。
 「お前たちでも、羽根が抜け替わるだろう。蛇も同じさ。古い皮の下に新しい皮が出来ると、頭から尻尾まで、古くなった皮をそっくり丸ごと、脱ぎ捨ててしまうんだよ。」
 「へー、それじゃあ、あんなにフニャフニャふやけてるみたいなのに、どうしてあんなに丈夫なの?」、と僕が訊くと、「あんたら、賢い頭を持ってるんだから、ちょっとは自分で考えたらどうだい。」、そんな小言を言いながら、それでも得意げに大婆ちゃんは教えてくれたんだ。
 「ふやけてるのは、いつも水気を含ませておいて、体が乾くのを防いでいるんだよ。それに、奴らは這って歩くだろう。皮が丈夫じゃなきゃ、傷だらけになっちまうだろ。」
 「すげーな、やっぱり大婆ちゃんは何でも知ってる。もう一つ教えてもらってもいいかい?」「なんだい、遠慮は要らないよ。なんでもお訊き。」、さすがカーキチ兄貴は、喧嘩も上手いけど、心声のコントロールも抜群だ。これじゃあ、若いメスのカラスたちが放って置かないわけだ。そんなカーキチが知りたかったのは、臭くはないのに、ゾッとする様な、あの匂いの事だった。そしてそれは、ぼくも知りたいんだ。
「あの抜け殻は、臭くもないのに、臭いを嗅ぐと嫌な気持ちになって、怖いような危ないような感じがするのは、いったいなぜなんだい。クスノキ婆ちゃんなら絶対知ってるよね。」、大婆ちゃんは静かな口調で、今度はゆっくりと教えてくれたんだ。
「おまえ達、卵の中に居た頃や、まだ飛べなかった小さい頃の事を、良く憶えてはいないだろう。でもなあ、記憶の底の底ってもんがあって、そいつは、お前たちの父ちゃんや母ちゃんが、命がけでくれた大切なもんなんだ。」
話はいつか、ぼくが一番知りたい、父ちゃんや母ちゃんの話題になっていたんだ。
                                                                                続く

          「ポー」の森
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     東南入口花壇から南遊歩道の大銀杏 名古屋 千種公園   rsn
                                                Ruzinsyounen

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「厚揚げ二品」揚げ直しと甘辛煮
              酒肴「今宵のつまみ」十四、 by rouchef

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      甘辛煮(上)と揚げ直し(下)「厚揚げ二品」               rsn

「今宵のつまみ」十四、
 ほかの事が、思考停止に陥るほど、厚揚げの事で頭脳が占拠されてしまう事例に、年数回遭遇する凡身は、やはり変なのだろう。特にこの二品は、脳細胞を激しく挑発するのである。
 煮え立て、揚げ立ての美味しさは特に絶品なので、皿、付け合せの小松菜、辛子醬油、紅生姜、酒など、仕度は全て整えてから仕事にかかろう。
 厚揚げは、スーパーにある、150gの物が二つ入ったものを使った。鍋に塩一つまみ入れた、たっぷりの湯を沸かす。その間に、手鍋に酒150ml、砂糖1.5、みりん2、醬油3(各大さじ)、出しの素小さじ1を弱火にかける。
 鍋の湯が沸いたら、小松菜一株を3~4分茹で冷水に放し、厚揚げを湯に入れて、中火で2分間油抜きする。油は上に浮くので、箸で取り上げたら、油が付着して意味がない。揚げはそのままで、鍋を傾けて湯を捨てる。ここで揚げ油の鍋を火にかける。
 油抜きした厚揚げの1枚は、ざるに揚げて乾かしておく。もう1枚は、下の皮一枚残して8等分に包丁を入れ、手鍋の煮汁に入れる。油が160度になったら、もう1枚を8分間揚げる。途中で1度返すだけでよい。手鍋の方では、この8分の間、スプーンで煮汁を上からかけ続ける。徐々に煮詰まって濃くなる汁で、表面が上手そうに黒光りしてくる頃、揚げ直しも、終了の時間になる。
 甘辛煮は、バラけない様にヘラで取り上げ、小松菜と紅生姜を添え、おしゃれに盛ろう。揚げ直しは六つに切って辛子醬油で頂く。さあ呑もう。
                            某老シェフ

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