杖ついているやつは自分のことしか考えていないのかと思っていたが、意外なことにけっこう社会的なのだと知った。
【2024年3月7日 12:00】
母親の誕生日だからと、退社中に電話したら、なんとつながった。いつも全然出ないのに、こういう時だけは出るんだな。
【2024年3月7日 夜】
愚か者に地位 キチガイに刃物
【2024年3月7日 21:30】
なぜかヤケクソ気分。いいだけ踏み躙られてきた人生だ。だが、どいつにも負けん。
【2024年3月8日 1:22】
今日はベースを弾いていて雑になったと感じた。またやりなおしだ。
【2024年3月8日 2:08】
鳥山明は享年68歳。私は今年60歳。
【2024年3月8日 23:47】
今知った。
漫画家 / 享年
手塚治虫 60歳
石ノ森章太郎 60歳
藤子・F・不二雄 62歳
ちばあきお 41歳
土田世紀 43歳
さくらももこ 56歳
青木雄二 58歳
やなせたかし 94歳
【2024年3月8日 23:47】
パワーがダウンしたかなと思ったのだが、気づいた。東日本大震災祈念日がもうすぐだった。仕方ない状態だった。
【2024年3月9日 1:30】
今日は久々に母親と食事に出かける。何日も前から準備してきた。
初めて母親がいる施設の中に入ったのだが、予想以上にひどい人々が共有スペースに多数いた。
母親は室内にいて灯りをつけていなかった。それでも、出かける準備はできていた。
誕生日プレゼントという名目で、煎餅を手渡した。
予約時間よりも早く寿司屋に着いたのだが、すぐ座ることができた。早速、どの寿司を選ぶかという話になり、その話に終始した。共通の話題がないことに気づかされた。
かなり食って、落ち着いてから、施設内の話をふってみた。
「ずいぶんヨボヨボの人がいるんだな」
「うん。いろいろあるよ」
「あの中では、ばあさんは嫌われないな」
「あんまり関わらないんだ」
その方が老けなくていいと思う。
母親は、顔がかなりしわくちゃになったが、自分のことはなんとか自分でできているし、話すことも問題なくできる。
支払ってもらおうと決めていた。帰りのタクシーの中で「また会いましょうね」と母親が、やや他人行儀に言った。うんと答えた。
眠い。やっとの思いでJRと地下鉄を乗り継ぎ、雪の降る中をススキノに向かった。
紹介所で選んだのはスナックだったのだが、それで良かった。一時間女の子が変わらずに相手してくれたので、挨拶を繰り返すことがない。ガールズバーなどよりもいいなと思った。
相手してくれたのは話しやすい子だった。1987年生まれということなので37歳なのだろうけれど、もっと若く見えた。そもそも、今年還暦の私から見ると、20代も30代もあまり違わない。それは言い過ぎかな。
私の作品を見ながらだらだらと話していた。やりやすかった。
母親に会うといつも複雑な気分になる。それは仕方のないことだ。そのためにススキノを経由してから帰る。だが、今回はここで一区切りだ。次は震災祈念の準備をせねばならない。明日に迫っている。
【2024年3月10日 2:41】
あー、ベースの練習やりたくねえ。なんて言えるのも贅沢なのだ。感謝を忘れずに。生きてし止まん。
【2024年3月10日 10:56】
明日、日本を、世界を、地球を揺るがすことになるとは、誰一人思ってもみなかった13年前。
【2024年3月10日 16:30】
60にして耳従う、だとさ。
【2024年3月11日 21:44】
「自分は被災者とは言えないと思う」には、複雑な思いがある。
【2024年3月12日 2:37】
今はベートーヴェンが弾けないとうんざりしている。だが、そもそもは13年前に激しい不安の中、なぜか絵を描き始めたのがきっかけだった。描いたり弾いたりしている間は、あの不安を忘れている。もうベースはやめようかなと思うことが多々ある。これもアートもやめたら、何にもすることがなくなり、死期を早めるはずなのにな。
【2024年3月12日 2:57】
今の若いやつぁ春闘を知らないんだとよ。
【2024年3月12日 3:47】
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