毎月来られているNさんは、コロナになってからずっと体調がすぐれませんでした。
ワクチンも打ってたのに。
最初は上部胸椎の弯曲が強くなり上の肋骨が動きにくくなっていました。
これは感染症によくある現象です。
最近はそれも無くなっていますが、日常生活での歪みが出て来るので定期的に来られています。
施術後は肩の高さも揃い、背中が楽そうです。
先日も書きましたが、この肩の高さが揃うことに何の意味があるのか?
腰痛との関係では「頭痛と姿勢が関係あるとは言えない」という中途半端な結論がセミナーで言われてましたが、これは一部では正しいし、正しくありません。
そもそも腰痛の原因が1割しか分からないのに、姿勢との関係もこの原因が分かる1割の中での検証になってしまいます。
オステオパシー的に姿勢の位置付けはどうか?
姿勢を直せば腰痛が治ると考えているオステオパスがいたら会ってみたいものです。
オステオパシーに限らず手技療法では、姿勢が体の内部に与える影響というものを考えます。
・どういう姿勢が体に負担がかかりにくいか
・どういう姿勢が効率よく動けるか
・どういう姿勢が呼吸しやすいか
姿勢良く立ったまま生活している人はいませんから、そういう意味では一時的に肩が揃うことは何の意味もありません。
しかしオステオパシーでは自律神経や呼吸、体液循環をターゲットにして姿勢を整えます。
左右の均衡が保たれることで自律神経の無駄な興奮を抑制したり、肋骨が動きやすくなることで呼吸が深くなったり、背筋が伸びることで内臓の呼吸による運動が大きくなり血流が良くなります。
それが間接的に体に良い影響を与えると考えています。
オステオパシーは姿勢という構造にアプローチすることで、痛みや血流といった機能に変化をもたらす事を目的にしています。
姿勢は見た目だけの問題ではなく、止まっていても動いていても非常に重要な健康指標ですから歪みは酷くならないうちに整えていってください。