何年も前から来られている方から相談を受けました。
「高校一年生の娘が股間が痛いと言ってる」
股間が痛いと言うのはどこかによって原因が変わります。
とりあえず連れてきてくれと言いました。
娘さんが来られると確かに変な歩き方で、右足を引きずって歩いています。
陸上をやっていて奈良ではかなりの実力者。
練習が休みなしと聞いていましたから恥骨結合炎だろうと思っていましたが全然違いました。
話をじっくり聞くと、5月の練習中に太腿裏の付け根がぴきっとなり、それから歩くのも痛かったらしいです。
それを3ヶ月我慢しながら練習してきましたが、とうとう我慢できなくなったらしい。
お母さんに、
「全然股間じゃないじゃないですか。明らかに神経痛の症状ですよ。」
というとお母さんもビックリ。
こんな若い子が神経痛?
恥骨結合炎は治りにくいですが、若いこの神経痛ならヘルニアじゃなければすぐ治りますと伝えました。
腰の捻れが大きかったのでそれを解放。
太腿の裏が軽い肉離れになったのを放置したせいで、筋肉が固まり神経痛が出てきたのでしょう。
次にお母さんが来られたときに聞いてみたら
「治ったそうですよ。普通に歩いてます。」
とのこと。
「良かったですね」
というと
「今度は息子が股間が痛いって」
どうもお姉さんが良くなったのを見て、自分もと思ったらしい。
早速、陸上をやっている息子さんもみてみると、こちらは紛れもなく恥骨結合炎の症状。
はっきり言って恥骨結合炎は休息なしでは治りにくいです。
それをお母さんに伝えて施術開始。
股関節を曲げるのも触るのも何をやっても痛みがでます。
痛い場所は恥骨結合炎に多い大腿直筋、大腰筋が通る鼠径部です。
足を上げる動作の繰り返しで炎症が起きる場所です。
主にAKSで股関節全面の筋肉を緩め、腰の捻れもとっていきました。
4日後再び連絡あり。
「まだ痛いと不機嫌だからまた治療をしてほしい」
ということでした。
痛みは軽減しているが、2日後に運動会と陸上記録会が連続であるから不安らしいです。
とりあえず前回と同じ施術をやり、
「体の歪みはとれてるから、後は安静にしたら直りますよ。もし痛かったら整形外科で鎮痛剤を使うのも方法です。」
と伝えました。
その一週間後にお母さんが来られ、息子さんのことを聞いてみたら
「治ったみたいですよ。運動会も記録会も機嫌よく走っていて、砲丸投げは二位になりました」
とのことでした。
良かったですね。
恥骨結合炎は今はグロインペイン症候群と言われ、骨盤周りにでる症状をひっくるめてそう表現します。
スポーツをやってる人に多く、大抵はオーバーワークが原因です。
でも、体が歪んでいたり、筋肉の緊張があると必要以上に股関節に負担がかかり炎症がおきます。
普段からしっかりとケアしてください。