前回に引き続き、日本のミュージシャンです。

 

大森靖子さんと聞くと、あー病気な歌を歌っている人ね、と思う人が多いのではないでしょうか。

 

僕も、最初のアルバム「魔法が使えないなら死にたい」が出たときは、ファッションメンヘラちゃんぐらいにしか思っていませんでした。ただ「ノスタルジーに中指立ててファンタジーを始めただけさ」という歌詞になんとなく惹かれたのを覚えています。

 

しばらくして、日本有数の音楽過疎地である僕の町に大森さんがやってきたんです。ほとんど喋らず淡々と演奏するんだろうな、と思っていたら真逆でビックリしました。とにかくマシンガントークで楽しそうに喋りまくる。更にはアイドルのモノマネまで始めるカオス。それでも多くのお客さんのハートをキャッチしていました。MCでオーディエンスを引き込むのってめっちゃくちゃ難しいんですよ。その場の空気をしっかり把握しないとスベりまくります。

僕の中でメンヘラかぶれ止まりだったのが、底の見えないヤバいミュージシャンに変わりました。

 

 

大森さんの曲はマイナスの感情を歌ったものが多いですが、一部の人しか共感できないかと言うと、そうでもありません。多くの女性が抱くであろう黒い気持ちを表現している感じですね。僕が女だったらもっと深く共感できるんだろうな。youtubeのコメントに「女子が裏アカウントに書くことを表に出せるミュージシャン」というのがありまして、なるほどと思いました。

共感のさせ方を知っているし、自分の魅せ方を把握している。大森さんは頭良い絶対頭良いたぶん。

 

アコースティックギターの弾き方もすごく好きです。暴力的な音から優しい音まで、表情の変化が目まぐるしい。テンポの緩急も相まって、ほとんどコード弾きなのに情報量が多いです。ストロークだけでここまで表現できるんだ、と驚きます。

 

めちゃくちゃカッコ良くないですか?これ僕の中ではグランジです。2分20秒から先のプレイはまるでKurt Cobainのよう。本人はKurtを意識しているわけではないと思いますが。

 

 

大森さんの中でも屈指の名曲だと思います。敢えてオフマイクで演るのがシブい(最近シブいばっかり言ってるな・・・語彙力がデスコアしている)。50秒あたりで一緒に歌っている外人さんにほっこりします。

演奏中、表情の機微が何気なくすごい。

 

 

この曲、最高に好きなんですよね。サビのアルペジオを聴くと、明日も自分らしく生きよう、という気分になります。

この頃から、今までの大森さんからのイメージからかけ離れまくったゴージャスなMVがチラホラ出始めました。もともと1990年代J-Popが大好きな大森さん。avexにやらされてるところもあるかもしれませんが、こういうのをやりたかったんだろうな。

 

 

ブログの重さの関係でここには載せませんが、の子さん(神聖かまってちゃん)とのコラボ曲も良い曲です。宜しければこちらのリンク(記念すべき?僕の初記事です。やっちゃってるなー)からどうぞ。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!