モーツァルト ピアノソナタ第15番 K545
一時期ピアノ曲を夢中で聴いていた時期があった。
何となくテーマを自分流に決めていた。時には超絶技巧な曲
或いは耽美な曲、有名な曲、と言う風に集めていたような気がする。
この曲は有名な曲、誰でもよく演奏する曲?かどうかは分からないが
作曲家でも集めていたかもしれない。このLPは内田光子、テンポを
遅くとり、思わず,ええ!と思ったような気がする。
今、LPから聞こえてくる音の美しさは素晴らしい。
ラローチャもなんでか知らないがコレクションだった。
比較的速めのテンポだ。そうしてモーツァルトは女性の
演奏者が多い。しかもフレーズの後半が尻上がりでアクセント
が付く。ブレンデルやバレンボイムでは色気が無いか。
新しい音ではやはりピリスが何度も録っているので耳についている。
DENONの録音でもLPはある筈だ。LPジャケットには彼女の姿が
映っている。ピアノの大きさから比較するとかなり小さな人のようだ。
だが、あの小さな手からベートーベンの後期ソナタもこなしている。
エラート時代の演奏も小気味よい。
最近、我が家では孫も時々この曲を弾いている。1楽章と2楽章だけだ。
それも倍テンポではなくてハーフテンポでだ。何も知らないふりをして
聞いていると「判るの?難しい曲だよ」と、爺をたしなめてくれる。
成長に嬉しさを感じる。