硬膜緊張と思われる手足のしびれ
江東区豊洲にお住まいの40代男性、デスクワーカー
この1年、在宅勤務によって、ほとんど出歩かない状況が続いていた。首の痛みや肩こり、腰痛が慢性的にあり、疲労がとれない日々が続いていた。1ヶ月前から時々、手足にしびれを感じるようになり、日を追うごとに頻度が増加し、しびれも強くなってきた。この1週間で、頻度、強さとも悪化しているため来院された。
来院時、両手両足に少しだけしびれがある状態でした。
神経学検査、整形学検査を行いましたが、全て陰性でした。
動作時における症状の変化もありませんでした。
ただし、姿勢の悪さが際立っていて、バランスが崩れ、身体を支え動かすための運動軸が大きく崩れていました。
お聞きしたお話の内容、各検査結果、臨床経験から、血行障害や神経根障害などのしびれではなく、脊髄を包んでいる硬膜緊張があると考えました。
硬膜とは、脳と脊髄を包んでいる軟膜・くも膜・硬膜という3層の幕の一番外側の幕です。
同側の手足の場合は、急性の脳疾患の可能性もありますが、この方の症状は両側の手足であり、意識もしっかりしていて会話もきちんとできていましたので問題ないと判断しました。
不良姿勢の結果、脊柱管という背骨の中にある硬膜の緊張が大きくなり、手足にしびれが現れたと思われます。
簡単にいうと、座位時の猫背がひどく顎があがる状態でした。
ただ、しびれの現れている状態は、いろいろな問題が考えられるため、変化をお聞きしながら慎重に施術をしました。
約5回の施術で態は改善し、ほぼしびれは現れなくなりました。
とにかく、座位姿勢時に負担のかからない座り方をしてもらい、猫背にならないためのストレッチとエクササイズをお伝えしました。
再発防止のためにメンテナンスの施術を継続しています。
今回のケースでポイントになったのは、しびれの状況が両手両足、そして動作時に変化がないことでした。
血行障害や神経根障害では、首や腰、肩回りの動作時にしびれの有無や増減するといった変化が伴うことが多く、片測に現れることが一般的です。
背骨(脊柱)には、大きく2つの役割があります。
身体を支え、動かすための役割と脊髄を保護する役割です。
その背骨からは、身体中につながる神経が出ていきます。
症状の有無にかかわらず、不良姿勢(主に猫背)は脊髄をはじめ身体のいろいろな部分に負担をかけている可能性があります。
その状況は、身体の機能低下を招く状態です。
身体の機能が低下した状態は、身体の不調を招きます。
コロナ禍において在宅勤務が増えている状況では、不良姿勢や不良動作、また運動不足によって、こういった症状が現れる可能性が高くなります。
是非、ご自宅での仕事環境には気をつけてください。
特に座る姿勢には十分注意が必要です。
豊洲カイロでは、在宅勤務時の様々なケースにおけるアドバイスを行っています。
症状の改善だけではなく再発防止のためのケアを行います。
★今回のケースは、慎重に判断をして施術を行いました。あくまでもカイロプラクティック的見地からの判断となりますのでご留意ください。適応ではないと判断した場合、直ちに医療機関の受診をお願いしています。
※院内およびスタッフは、感染予防対策をとっています。
ブログ:新型コロナウイルス対策
伊藤 友円
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