中年よ大志を抱け！
半年ほど来院されている30代前半の男性のＳさんは、今お勤めの会社を退職することになったそうです。理由をお聞きすると、そこにはある事情がありました。
今年、はじめてハワイに旅行をされました。初海外旅行だったそうです。その旅行が言葉にできないくらい楽しく興味深い経験ができたとのことでした。なんで、今までこんな楽しい世界を知らなかったのだろうか。今までの人生はなんだったのだろうか。自分はこのままで本当によいのだろうか？
Ｓさんは、抑えきれない衝動に突き動かされました。会社を辞めて留学をして英語を話せるようになろう。その後は、世界中を見て周ろう。
この思いが押さえられなくなり、退職を決めたそうです。ちなみにＳさんは誰もが知るＩＴ系企業にお勤めです。
このお話をお聞きして僕は感動しました！そうです！年齢は関係ありません。何かをやりたいと感じた時、行動せざる得ない気持ち。よくわかります。
僕もカイロプラクティックの世界に飛び込む前、勤めていた会社を辞めて自分の知らない海外を見にいきました。そこでは、いろいろな発見がありました。結果論ですが、カイロプラクティックの道に進むきっかけがあったように思います。
人はＳさんの行動を笑うかもしれません。いい年齢に何をやっているんだと思う方もいるかもしれません。でも、僕はこの気持ちは大切にしなければならないと思います。
人間には感情があります。全ての行動は感情によって成り立ちます。（この感情とは、感情的になるといったことではなく、人間には感じる心があり複雑に考える能力があるという客観的な意味での感情です）何か行動をする時、無意識であってもこれをしようという決断をしているはずです。
お身体の問題も、この感情の影響を大きく受けます。バランスが悪くゆがんだ状態があると、感情の影響は大きな問題を引き起こすこともあります。我慢はダメということですね。
もちろん、何でも感情のおもむくままに行動して良いことはありません。それでも、社会的な責任の範囲内において自分の気持ちに正直になることはともて大切なのではないでしょうか。人生においてそういう時期があっても良いと思います。突き動かされた気持ちを大切にすることは、一生の宝になります。
僕は、当時、抑えられない感情を大切にして行動した結果、それがカイロプラクティックの道へつながったと思っています。
Ｓさん、人生何があるかわかりませんが、僕は応援したいと思います。まだ、もう少しデスクワークがありますから、旅立つ日までお身体のケアをしっかりさせて頂きますね。
なぜだか、決断をしたＳさんがうらやましく思いました。
伊藤 友円
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