歯の痛みの鍼灸施術について。
鍼灸の適応となるのは、
歯が痛いのに歯科的に問題がない場合で非歯原性疼痛といいます。
また抜歯等含む口腔外科手術後の後遺症です。
鍼灸真髄P296
歯の痛みに使う経穴は、
上歯・・・厥陰兪・厥陰兪の第1行・
肩髃の少しく後5分の処・天井
下歯・・・温留(熱くなるまで)
以上のような記載があります。
また本間祥白の鍼灸病証学には、
上の歯は足の陽明胃経・上の前歯は督脈
下の歯は手の陽明大腸経・下の前歯は任脈
と記載されているそうです。
その他、『霊枢雑病編』の一節には以下のような記載がありました。
歯が痛んで冷水がしみない者は足陽明胃経
歯が痛んで冷水がしみる者は手陽明大腸経
上歯や下歯の違いではなくしみるか、しみないかで使い分けています。
これに上下の歯の痛みに用いる経穴とを組み合わせると施術の幅は広がりそうです。
興味深いですね。
さて疼痛が軽減し、QOLが大幅に改善した非歯原性疼痛の患者さんにしみるかどうかをお聞きしたところ、発症直後は顕著、今は冷水のみ軽度しみる程度といわれたので、合谷穴にも鍼を追加しました。
どう変わるでしょうか?
経過を追っていきますね。
本日も最後まで読んでいただいてありがとうございました。