おはようございます。
PLの花火大会がなくなっていたことを昨日初めて知った重本孝です。
#元富田林民です
勉強をガチり始めたときに起こること。〜「プラトー効果」って何かね?〜
昨日の記事ともちょいとだけかぶる内容です。
もはや夏の風物詩でもあるのですが、究永舎の自習室にもついに1人、また1人と、愛すべき呑気ホーテの子たちが毎日自習室にやってきてくれています。
#何も言えなくて・・・夏
1年の頃からコツコツやってきている人たちの自習オーラが盛大なキャンプファイヤーなら、呑気ホーテたちの自習オーラはまだまだキャンドル風味ですが(当たり前)、それでも純粋にめちゃめちゃ遅ればせながら「やらなきゃ・・」と頑張っている若者の姿は43のオッサンからしたらどうしても応援したくなるわけでして、「なんとか受かろうよ〜・・」と、祈りというよりはもはや嘆きに近い雄叫びを心の内で轟かせながら慎重にその様子を注視しています。
そんな感じで、おそらく夏という季節には、全国各地の「冷やし中華始めました」と同じかそれ以上に、「受験勉強始めました。」な人が多くおられるのではないでしょうか。
また、受験生でなくとも、危機感の高い1年生や2年生、あるいは高校受験生なんかもこの時期に「一丁やったるか!!!」の人はあちらこちらにそれなりにおられるかもしれません。
今日の話は特にそうした人たちに知っておいてもらいたい内容なのであります。
#ちょうど昨日高1クラスでも話しました
それは俗に言う「やってるのに伸びない・・」といった風味の現象についての話となります。
結論から言えば「やってるのに伸びない・・」はあります。
しかしここで誤解してはならないのは
「やってるのに伸びない・・・」
= “前に進んでいない”
・・ではない!ということです。
一般に「伸びる」というと、自然と
「↗︎」
のイメージを持つと思うのですが、実際はまずそうはなりません。
どんなタイミングであれ、受験勉強(あるいは学年順位を上げようとすること)を始めた人というのはそのことをよく知っておく必要があります。
仙台育英高校野球部監督の須江航さんも何かのインタビューで、選手が伸びていくときというのは必ず“しばらく同じ状況が続く期間”というのがあるといった趣旨のことを仰っていたのですが、これは一般に「プラトー」と呼ばれる期間で、それは受験生にも同じことが言えます。
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こと受験に関して、このプラトーの期間というのは、いわば「新しい知識」を身につけていってる期間であり、もう少し具体的に言えば「問題集を1周やった」とか、「初見の過去問を5年分やった。」なんかがそうです。
例えば高校1年生の子なんかが青チャートで三角比の範囲を一通り説明を通読して演習もやったとします。つまり「1周目」が終わったという状態です。
しかしその状態で数学の先生が作ったテストをやってみても全然できなかったりすることはザラにあって、高校受験では数学が得意で、そこまで自習経験もないままに進学校にヒョイっと入れた才能タイプの子なんかは早ければこの段階でキリンが逆立ちしたピアスみたいになってしまうことがあります。
#大好きだったけど欠点取るなんて
なので知っておいて欲しいのは、受験という暗記地獄においては、1周目、2周目ではたいがいの暗記事項は、時間が経つとまだまだ「見たことあるかも・・」とか「なんかこんなんやった気が・・・・・」レベルなので、それでは当然結果には現れませんし、「伸びてるゾ!」という実感も伴いません。
しかしここからがめちゃくちゃ大事なんです。
高校生の子たちに考えてみて欲しいのは、例えば中3の頃の自分がサイン・コサイン・タンジェントの問題を目の前にしても、きっと「は?何これ???」とまさに何コレ珍百景でしかなかったものが、青チャを1周、2周としたことで、少なくとも
「見たことあるかも・・」
とか
「なんかこんなんやった気が・・・・・」
みたいな反応に脳はなっていると思うのです。
つまりこれは「は?何これ??」の状態よりは微妙に脳の反応に変化があるということが言えるわけでして、実は前進はしている・・と言えると思うのです。
そうなんです、やはり真剣に参考書を読んだり、問題を解いて解説を確認したりすると、すぐに伸びは実感できずとも、確実に前進はしているのです。
この状態こそがまさに「プラトー」にいる状態で、その後めげずに3周目、4周目とやっていくと、各知識&解法が以前よりスッと頭の中に現れ易くなって、迷わず解ける問題が増えてきます。
これがいわゆる「伸びた」という状態です。
#BGM:ドラクエのあの音楽
そうやって知識を「見たことあるかも・・」みたいな状態から「知ってる!」や「常識。」にまで育てることで、「プラトー」→「伸びた」への流れを踏むことができるのです。
そしてまた次のレベルに向かおうとする際には当然新たな知識を身につけていかないといけませんから、そこでまた未知の暗記事項や問題パターンを1周、2周とする「プラトー」期間を経て、さらに3周、4周と入っていくと、以前とは明らかに違う脳の“瞬発力”を実感して「伸びてる・・」と感じられることとなります。
昨日の高1生に話したのは「『伸びてる』はそんなにしょっちゅう実感できるものじゃないけど、毎日新たな知識に触れたり、問題を解いたりしてるんなら、それは前進してるかしてないかのどっちかで言えば、確実に“前進してる”のだから、そこに自信を持ってやるのがよい。」ということです。
特に高3呑気ホーテの子たちはさすがにこのまま終わるわけにはいかないと思います。
受験生というのは必ず翌春には過去の自分によって「復讐する者」と「復讐される者」に分かれます。
幾度のプラトーを乗り越え、行けるところまで行っちゃって欲しいなと思います。
本日は以上です。
ではまた。
【究永舎】
2008年6月に豊中市に重本孝が開校した進学教室です。最初は高校受験の塾としてはじまり、2014年シーズンからは大学受験を対象とした高校生クラスを開講。現在は中2〜高3の講座全てを重本が担当するユル〜い個人塾なのに毎年難関校合格者が生まれる摩訶不思議アドベンチャーな教室です。
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