20年前の高校球児だった頃の話です。
私が所属した野球部ではメンタルトレーニングの時間が練習時間の中にしっかりあって、ときには専門家の方をお招きして直接ご指導頂くこともありました。
ある日、その一環で5円玉に糸を結んで、腹式呼吸で気を沈めた後、片手で糸を持って目の高さまで5円玉をぶら下げて腕を固定し(「体は絶対動かすな!」と指示されている)、そしてその5円玉に意識を集中させながら、、、
「(縦に)揺れる、揺れる、揺れる・・」
と頭の中で5円玉の揺れをイメージしながら「揺れる、揺れる・・」とすると少しずつ5円玉が頭で描いた通りにゆらゆら揺れ、今度は「(横に)・・・」そして次は「(円を描いて)・・」とやると、その都度やはり5円玉はイメージ通りに揺れていく・・・みたいな、謎の儀式をやらされたのであります。
およそジャガイモ頭の16〜18歳のゴリゴリの青年たちが暗い部屋で5円玉をグラグラ揺らす様は側から見たら、オ○ムの第7サティアンあたりの修行風景にも対抗し得るほどの何コレ珍百景だったと思います。
で、
その謎のトレーニング(?)がひと段落したところで、
先生「今なんで揺れてたか分かってるか?」
部員「・・・。」
先生「マジックとかそんなんちゃうぞ!(笑)」
部員「自分で動かしてたからでしょうか・・」
先生「そうや。でもこっちは動かすな言うたな?『動かしました!』いうヤツおるか?(笑)」
部員「・・・。」
先生「人間の脳はイメージしたことを無意識に行動に起こそうとするんや。」
部員「」
・・・みたいなやりとりがありました。
私にはこの“5円玉の思い出”が強烈に残っていて、今、この「イメージしたことを人間はやろうとする」は私の人生や指導哲学に大きな影響を与えています。
過去を振り返っても「やらないかん!」みたいに思ってることってだいたい実現しないんですが、そうでなくて、「(なぜだか分からないけど)頭の中で昔からイメージとしてあること」、違う言い方をすれば「なんかそうなりそうな気がする」っていうのは実現されます。
具体的には、眺めのよいところに教室を構えて、好きに過ごして、そこから東大京大の合格者が出て!自宅はこれくらいの広さで・・みたいな、20歳過ぎくらいから頭の中にあった生活は実現されている反面、家庭を持ってるイメージが自分にあったことはなく、ついぞそれはある意味“実現”されています。
引かれるかもしれませんが、基本、私には大勢の人と仲良くしてるイメージというのが全くありません。。。
今も頭の中に昔からあるイメージでまだ未実現のものがいくつかありますが、それも実現されるのか楽しみです。
一般にセルフイメージというのもおそらくこの一環であり、生徒さんに志望校に合格してもらうというのは、私的にはスキルフルなものというよりも、いかに頭の中ですでに○高生、○大生になってもらうか!?という感覚でやっております。
だから他塾の先生から「どうしてるんですか?」って聞かれても、いつも言葉でよう説明できねーです・・。
なお成果の是非は明確に提示している結果から各自でご判断頂きたく存じ候ことです。
これから受験が本格化していきますが、中学生諸氏にはぜひとも憧れの高校のお兄さんお姉さんが参考書山積みで意味不明な英文や数式と格闘し、お絵かきかな?とも思える物理や化学の裏紙への書き込みやイソギンチャクの腐乱死体のような社会の一問一答をチラ見して、数年後に待ち構える暗記地獄のイメージを膨らませておいて欲しいと思います。
#同じ時期に5円玉を揺らしてた俺って・・・
早くもお腹が空いたので旅立ちます。
ではまた。
【究永舎】
2008年6月に豊中市に重本孝が開校した進学教室です。最初は高校受験の塾としてはじまり、2014年シーズンからは大学受験を対象とした高校生クラスを開講。現在は中2〜高3の講座全てを重本が担当するユル〜い個人塾なのに毎年難関校合格者が生まれる摩訶不思議アドベンチャーな教室です。
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