よくある世間の誤解に

 

子どもの成績を上げるために何をやらせるか?

 

という発想があります。

 

 

私も昔はそうでした。

 

 

でもその前に誰もが

理解しなければならないと

私が思うことがあります。

 

 

 

それが“基準”という話です。

 

 

 

例えば平均が50点くらいの子に、

次回の定期テストの問題と答えを

事前に渡したとしても、それでも

学年トップの子(平均480〜500弱)に

勝つのは不可能だと私は思います。

 

実際、私は中1の子には

1週間で単語10個の暗記と

テキスト1ページ程度の宿題しか

出さないことが多いですが、

それでも平気で50点くらいを取る子はいます。

 

すなわち、成績が悪い子というのは

 

人の話を聞く

正しく見て正しく書く

聞かれたら答えられるよう正確に覚える

 

この3点が死ぬほどいい加減なのです。

 

そしてこれは10何年かけて

培ってきた性質なので、

それを変えるというのは至難の技です。

 

結局、内面を変える、すなわち、

その子自身に“今の状態から脱したい”、

あるいは、“その領域に行きたい”と

いったような能動的な感情を

芽生えさせない限り

絶対に何も変わらないんだということを

私はこれまでの塾講師生活で

まざまざと見せつけられてきました。

 

違う言い方をすれば

そんな10何年間で

死ぬほどいい加減に取り組む習慣を

備えた子が受験の世界で

それなりの成功を収めるためには

本人の内面の感情的な力しか

もはや救える道はないということです。

 

そのために私が重視するのが

先述の宿題小テストです。

 

 

私が生徒さんに言うのは

 

「とにもかくにも小テストで100点取ってみ!」

 

ということです。

 

1回でいいから、、、、

 

宿題は他の塾と比べても

圧倒的に少ないワケだから、、、

 

とにかく100点1回取ってみ!と

 

 

そうやって今まで10何年間

ウルトラいい加減な水準で・・・

さらにそれを言い訳で塗り固めて

自分をごまかしごまかし生きてきた子が

1回100点取ってみる、と・・・

 

下手したらその次の週もまた100点取ってみると・・

 

 

 

するとどうなるか??

 

 

 

早い話、水準が変わるんですね。

 

 

 

どれだけ少ない範囲だと言っても

キチンと100点を取る自分を知ると、

今度は逆にいい加減なことをやってる自分が

少しずつ嫌になってくるんです。

 

 

ここが本当に運命の分かれ道だと思います。

 

 

これも塾講師あるあるですが、

幼いお子さんであれば

この段階でお母さんに“言い訳”をします。

 

で、下手したらお母さんが

その“言い訳”を信じちゃって

塾側に配慮を暗に求めてきます。

 

そして塾講師は心の中でつぶやきます。

 

「さようなら・・・」

(大手の在籍が伸びてない教室の場合はその後“飼い殺し”へ突入する・・)

 

 

 

・・・。

 

 

とにかくそうやってちょっとずつ

水準が変わるのに一番いいのは

中1の終わりから中2の冬、

そこをスルーすると

今度は中3の第3回実テ前後です。

 

そういった意味ではEXIT事件により、

唯一残念なのは中学生の指導が

できなくなってしまうことです。

 

高校生と比べると

大きな変化を見せてくれ易いのは

圧倒的に中学生の子たちなので

それが再来年以降見れなくなってしまうと思うと

個人的には本当に無念です。

 

まぁ、私が天才的に人を雇えないヤツなんで

もうあきらめるしかないわけですが、、、

 

 

 

今日のここまで記事は

およそ定期テスト平均50〜60くらい、

このままじゃ大学生にはなれないね・・・

 

っていう子を想定して書いたのですが、

基本的にはいくらでも

上のレベルというのはあるわけで、

文理学科に入って下位でくすぶってる子が

将来的に旧帝水準目指す場合も

基本的なプロセス・・・というか

原理は現場でやってる立場から

言わせてもらえれば同じです。

 

 

これをご覧になられている保護者様で

お子さんがまだ小学生くらいの方に

僭越ながらアドバイスをさせて頂くとすれば、

宿題が多い塾には絶対に通わせない方がいいです。

 

いや、厳密に言えば

絶対的に悪いわけではないのですが、

それは世間で思われてるのと比べて、

吉と出るか凶と出るかの

相当なギャンブルであるのは

間違いありません。

 

この子は天才か?と思われない限り

私は止めた方がいいと思います。

 

結論としては

 

キチンとしないと嫌で、

コツコツやれば成果が出る!

 

と思ってる子が

最終大学受験(1浪の場合も含め)では

結果が出るので、

幼少期の“オーバーワーク”は

子どもにキチンとすることを許さず、

コツコツではなく、

いかに“いい感じでごまかすか?”

という癖を潜在的に植え付けるので

マジでその子の芽を早い段階で

親自らが摘んでしまうようなものです。

 

いわば土から芽が出た瞬間に開花を焦って、

水と肥料と大量摂取させるようなものです。

 

特に中学受験の講師なんかは

その辺のところがどうなろうが、

中学受験で結果を出すのが仕事なので、

やはりこれはお家の方が見極めないとです・・

 

 

いや〜・・ホントはこれからも

小学生も中学生もやりたいんですけど・・

 

 

重本がせめて2匹いれば 苦笑