明治4年(1871年)11月12日。
1隻の船が米国・桑港
(サンフランシスコ)に向け
横浜港を出港した。
乗船していたのは、岩倉具視を筆頭に
木戸孝允、大久保利通、伊藤博文、
福地源一郎など、使節46名、随員18名、留学生43名。
▶︎「岩倉使節団」のメンバーとなった、明治新政府の首脳陣 出 典;Wikipedia
写真左から)木戸孝允、山口尚芳、岩倉具視、伊藤博文、大久保利通
「岩倉使節団」
欧米との友好親善、および先進国の文物視察と調査を目的に
日本を出発した、明治新政府の中心人物たちは、この欧米視察によって、
日本がいかに遅れた国であるのかを痛感すると同時に
ある貴重な歴史を知ることになる。
それは「支倉常長」の存在。
▶︎ 「支倉常長像」 油彩 17世紀 イタリア個人像 出 典;Wikipedia
196.0cm、横146.0cmの巨大な画面に等身大で描かれる
支倉常長は、安土桃山時代から
江戸時代初期を生きた、
仙台・伊達政宗の家臣。
主君である、伊達政宗の命を受け、
慶長18年(1613年)「慶長遣欧使節団」を率いて、
メキシコ経由でスペイン、ローマを目指した。
スペインでは
国王フェリペ3世に謁見。
当時同国領であった、メキシコとの
直接貿易の許可を得ようとしたのだ。
自分たちがこの場所を訪れるより
250年以上も昔、日本の外交使節団が
スペインで交渉を行ったこと。
仙台藩の武士であった、支倉常長一行の
存在を知った岩倉具視たちは、遠い日に
生きた勇気ある先人たちの存在を知り、
勇気づけられたに違いない。
▶︎『支倉常長慶長遣欧使節の真相』大泉光一著(雄山閣刊)
著者の大泉氏はご子息に「常長」と名付けたほどの熱い研究者
岩倉使節団の一行が口にしたのは
どのような食事だったのだろうか。
ご飯にお味噌汁しか口にしたことのない
幕末生まれの彼らが、約2年間も
日本食を食べずに異国の地で過ごした
ことは、心身ともに大変だったのではないかと思う。
お米料理がある、スペイン料理であれば、
なんとか2年間過ごすことができる!?
そんな風に思わせてくれる
美味しいお店がある。
赤坂スペインクラブAla
本格的なスペイン料理が愉しめる
こちらのお店。
まずはサラダから。
「アスパラガスのサラダ」
▶︎「アスパラガスのサラダ」
アスパラガスと冠をつけるならば、もっとアルパラガスが欲しいところ
スープは大好きな「ガスパチョ」に。
プリプリの甘海老がふんだんに入った
いままで飲んだことのない、贅沢な
「ガスパチョ」
▶︎「ガスパチョ」
ガスパチョ好きな人には、必ず頼んで欲しい逸品
お酒に合いそうなおつまみを
いろいろ。
スペインといえば「イカのフリット」
▶︎ 「ヤリイカのフリット」
サクサクでワインにもビールにも合う一品
▶︎「サラミの盛り合わせ」
スペイン直輸入の本格的な味わい
「パンコントマテ」のパンの横に
添えられているのは、「トマト」と「ガーリック」
直接パンにこすり、香りや風味を出していただく。
▶︎「パンコントマテ」
パンコントマテは、おもにカタルーニャ地方で食べられている
「甘海老のアヒージョ」は、オリーブオイルに溶け出した
ガーリックの風味がたまらない一皿。
甘海老をいただいた後のオイルに
パンを浸してーー
▶︎「甘海老のアヒージョ」
メインには、お肉料理をチョイス。
▶︎「イベリア豚のロースト」
添えられたジャガイモやかぼちゃなど、1つずつの食材の旨味が愉しめる
そして、待っていました!
魚介のパエリア。
▶︎「パエリア」(写真は2人分)
このお店でもっとも人気の「パエリア」
海老、ムール貝、あさりなどの魚介が
ふんだんに入ったパエリアは
表面はパリッとしていながら、
中身ふっくら。
このお店で頼まない人はいないほどの
人気の一皿だ。
デザートには
「カタルーニャ風カスタードプリン」
▶︎「カタルーニャ風カスタードプリン」
焦げ目のついたパリパリ部分の下に広がる、口どけの良い、
カスタードクリーム。
添えられたキウイフルーツやオレンジと
一緒にいただくと、酸味と甘みの融合で
なんともいえない、美味しさが口中に溶け出す。
赤、白、シェリー、カヴァ、サングリア。
美味しいお料理と一緒に愉しむ
ワインなども豊富。
美味しいお料理をちょうど良いペースで
いただくための、お店の目配り・気配りも素晴らしい。
鎖国を挟めど、日本とスペインとの
交流は、460年以上。
ヨーロッパの中でも友好関係が長く続く
この国の味を満喫できる、このお店で
是非、美味しいスペイン料理の数々を
心ゆくまで愉しんで欲しい。
▶︎「赤坂スペインクラブAla」(東京都港区赤坂赤坂3-7-17 )