皆様、こんばんは。
料理家&クリエイターの豊田亜紀子です。
週末の夜、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私も今夜はちょっとゆったりと過ごしたいので、本日のブログ記事は、レシピというよりは世間話にからめてドイツのお料理をひとつご紹介させて頂きますね。
皆さん、ドイツにカレー風味のお料理があるってこと、ご存知でしたでしょうか?
古くからインドと交流のあったイギリスを除いてはヨーロッパでカレーは今でもほとんど食べられることはありません。
もちろん、ドイツでも私たち日本人が食べているようなカレーが食されているわけではありません。
あくまで、『ドイツにもカレー風味のお料理がある』ということなんです。
そのカレー風味のお料理はドイツのベルリン生まれのファストフード。
その名もカリーブルスト(Currwurst)です。(※カレーブルストとも言います。)
ブルストとは、ドイツ語でソーセージという意味です。
ドイツ名物の旨味たっぷりの大きなソーセージをカレー風味に味付けしたケチャップソースで煮込み、フライドポテトと一緒に盛り付けられたものなんですが、このカリーブルストは、ベルリンからルール地方やハンブルグにも広まったそうです。
・・・と言っても、レストランなどで食べられるお料理ではなく、街中の軽食屋台などで売られていて、ドイツ人から根強い人気を博しています。
皆さんもちょっと食べてみたくなりませんか?
当ブログにおいては、一番簡単でおいしいレシピの一例をご紹介させて頂きますね。
カリーヴルスト
(Currywurst)
<材料2人分>
●大きめのソーセージ 2本×2人分
●エクストラバージンオイル 大さじ1
~ソース~
●ケチャップ 大さじ3
●果汁100%オレンジジュース 大さじ1
●カレー粉 小さじ3/4
●塩 少々
●黒こしょう 少々
~付け合わせ~
●フライドポテト 120g×2人分
●パセリ 適量×2人分
<下準備>
①ソースの材料(ケチャップ、果汁100%オレンジジュース、カレー粉、塩、黒こしょう)をあらかじめ合わせて混ぜておきます。
<作り方>
1.フライパンを中火で熱し、エクストラバージンオイルを引き、大きめのソーセージを炒めます。
2.大きめのソーセージの表面に亀裂が入って中まで火が通ったことを確認したら、下準備①のソースを投入して煮立たせながらよくからめていきます。
3.お皿に2を各2本ずつ盛り付けて、フライドポテトも等分に加え、パセリを飾ります。
(※お好みでソーセージの上にカレー粉少々をふりかけると見た目もちょっとオシャレに供することが出来ます。)
<ポイント>
(※1)ドイツ国内では果汁100%オレンジジュースは加えるケースと加えないケースがありますし、また、もっと多くのスパイスを使用する作り方もあるようです。
ドイツ国内でもこのお料理に関する数種の逸話があるようですが、西ベルリンに住むドイツ人がイギリス人からケチャップやカレー粉を譲り受けたことで広まったお料理なんだそうです。
私も初めてこのお料理の話を知った時、『え!?ドイツでカレー粉を使ったお料理!?』という感じで驚きを隠せなかったです。
その人気ぶりのおかげで、ドイツでは2009年に『カレーヴルスト発売60周年記念』と称し、『カリーブルスト博物館』なるものまで建設されたんだとか・・・
博物館が出来てしまうくらいの人気ぶりなんですね。
そんな一風変わったドイツ料理、この『カレーブルスト』は意外と日本人の胃袋にもすんなり収まりそうなお味です。
『ドイツのソウルフード』なんて言われることもあります。
ドイツ全土に広まっているお料理かどうか?は定かではありませんが・・・(笑)
私も今夜はドイツの地図を眺めながらこのお料理に思いを馳せております。
皆さんも機会がありましたらぜひ作って味わってみて下さい。