皆様、こんばんは。
料理家&クリエイターの豊田亜紀子です。
明日は新元号が発表されますね。
皆さんの心の中にもお仕事の面も含めて期待と不安の両側面があることと思います。
そして、明日4月1日は『エイプリルフール』でもあります。
1年のうち、この4月1日だけは嘘をついてもジョーダンで済まされる日ですから(笑)、そんな日に ちなんで『嘘のようなホントの話』というケーキのレシピをご紹介したいと思います。
フランス発祥のケーキである『ガトー・マジック』は、別名『マジック・ケーキ』とも呼ばれ、材料を全て混ぜ合わせてオーブンで焼くと勝手にスポンジ・カスタード・フランが3層になって仕上がるという嘘みたいなケーキなんです。
冒頭写真においては、一番上の部位がスポンジ、その下がカスタード、一番下の部位がフランになっています。
このガトーマジックは数年前にフランスで生まれたケーキのレシピで、SNSを通じて瞬く間に世界から注目を集めました。
本来のガトーマジックは、この3つの部位が全体の高さに対してそれぞれ1/3ずつになって仕上がるレシピになっているのですが、私自身は、実はあまりフランが好きではないので(笑)、レシピを私好みに変更してしまっているんです。
私のガトーマジックのレシピは、上からスポンジ部位が全体の高さの1/2になるようにしてあり、上から1/2がスポンジ、真ん中の1/4がカスタード、一番下の1/4がフランという構造になっています。
スポンジ部位が多い方がきっとおいしいと感じると思います。
仕上げにはたっぷりと粉砂糖をふりかけてからいただきます。
明日のエイプリルフールに『勝ってに3層になる』というこの嘘みたいなケーキを作ってみるのも一興かと思います。
皆さんもぜひガトーマジック(マジックケーキ)作りにトライしてみて下さい。
ガトーマジック
(マジックケーキ)
<材料>直径20㎝ケーキ型1台分
~メレンゲ用~
●卵白 3個分
~ケーキ生地~
●卵黄 3個分
●水 大さじ1
●グラニュー糖 90g
●無塩バター 90g
●薄力粉 90g
●バニラエッセンス 3滴
●塩 ひとつまみ
●牛乳 350ml
~トッピング~
●粉砂糖 適量
<下準備>
①卵白は常温に戻し、大きめのボールに投入して白くもったりするまで泡立ててメレンゲを作っておきます。
②卵黄は常温に戻しておきます。
③無塩バターは耐熱容器に入れてラップをし、500Wの電子レンジで1分20秒ほど加熱して溶かし、30度程度になるまで冷まします。
④薄力粉はあらかじめよくふるっておきます。
⑤牛乳は常温に戻しておきます。
⑥ケーキ型にバター(分量外)をたっぷり塗っておきます。
<作り方>
1.大きめのボールに下準備②の卵黄を入れ、水とグラニュー糖を加えて白くもったりするまで泡立てます。(※約2倍に膨らむくらいまでです。)
2.1に下準備③の溶かし無塩バターを少しずつ加えながらよく混ぜます。
3.下準備④の薄力粉を加えて泡立て器のままよく混ぜます。
4.続いて、バニラエッセンス、塩、下準備⑤の牛乳を加えてさらに混ぜます。
5.4に下準備①のメレンゲを加えて切るように優しく混ぜ込んでいきます。
6.下準備⑥のケーキ型に5の生地を流し入れ、予熱した150度のオーブンで50分焼きます。
7.オーブンから取り出してそのまま常温まで冷まし、冷蔵庫で1~2時間程度冷やしてから型を外します。
8.ケーキ皿に乗せて粉砂糖をたっぷりかけて仕上げます。
<ポイント>
(※1)温かいうちに型から外すと生地が柔らかすぎて崩れてしまうので要注意です。
(※2)ケーキ型にオーブンシートをセットすると焼きあがった後、冷ましている間にケーキの側面が型崩れする場合があります。
ガトーマジックは、フランス菓子の名の通り、わりと繊細なケーキになっていますので、型から取り外す時など、仕上げには丁寧さが要求されます。
いわゆる本格パティスリーケーキの1つです。
コツさえ覚えればサプライズケーキとして喜ばれますので、お菓子作りの化学変化を楽しみたいと思われる方はぜひ作ってみて下さい。