皆様、こんばんは。
料理家&クリエイターの豊田亜紀子です。
秋ですから、りんごの季節ですね。
私事を言いますと、今年は特に秋のはじまりからりんごが自宅にたくさん届いて、りんご三昧の日々を送っております。
そんな中、たまたま、炊飯器が空いていたので、ササっとりんごのコンフィチュール作り。
炊飯器調理で1時間程度で仕上げるんです。
私の『りんごのコンフィチュール』のレシピは、そもそも、コンフィチュール作りそのものが目的なのではないのです。
このりんごのコンフィチュールを使って、次なる料理を作るためのもの。
ですから、りんごは皮つきで、そして、スパイスを加えず、水分もほとんど飛ばして仕上げるので、仕上がりはまるでドライフルーツのような感覚。
それでも、もちろん、トーストなどに乗せてジャムとして使用できるし、もしくは、スパイスを加えて混ぜ合わせてパウンドケーキに混ぜ込んだり・・・
水分が無い分だけ、文字通り、『ドライフルーツ』のようにお製菓の材料として使用することが出来ます。
もちろん、パイ生地にくるんでアップルパイを作ることもできます。
りんごのフィリングに水分が多いとアップルパイもベチャっとしがちですが、このりんごのコンフィチュールを使用すればあっという間にサッパリ仕上げのアップルパイを作ることが可能です。
アップルパイに入れる時は、調理の過程でシナモンシュガーやシナモンパウダーを加えて下さいね。
このりんごの皮つきの食物繊維たっぷりのコンフィチュールは、甘さ控えめの糖度30%
美意識の高い女子の皆さんにとってはきっとうれしいレシピなのでは?
りんごのコンフィチュール(糖度30%)
<材料 紅玉2個分>
●りんご(紅玉) 2個(約500g)
(※ノーワックスのものを使用します。)
●グラニュー糖 150g
●レモン果汁 大さじ2
●清潔な保存ビン 1個
<下準備>
①りんごはよく洗ってから水気を切って、皮つきのまま縦8等分にカットしてヘタと種を取り除き、薄くスライスします。
<作り方>
1.大きめのボールに下準備①のりんごとレモン果汁を入れてヘラでよく混ぜ合わせて変色を予防します。
2.1にグラニュー糖を加えて全体にまぶし、30分ほど常温に置いておきます。
3.30分すると浸透圧で水分が出てきますので、このりんごの水分ごと炊飯器の釜に入れます。
4.炊飯器の蓋を閉めて早炊き炊飯スイッチを押します。ここから1時間程度かかると思って下さい。
5.炊飯器が保温の前の蒸らしの工程に入ったら蓋を開けて中を確認してスイッチを切ります。蓋をしてそのまま冷まして粗熱が取れてから清潔な保存ビンに入れて冷蔵庫で保存します。(※冷蔵庫で1週間の保存が可能です。)
<ポイント>
(※1)グラニュー糖の分量は、下記の式で算出することが出来ます。
りんごの全体量×0.3(糖度30%)=
(※2)シナモンなどのスパイスは使用しません。りんご本来の美的な色味を損ねるからです。アップルパイなどに使用する場合は、その調理の工程でスパイスを加えるようにします。
(※3)コンフィチュールの色は、皮の分量を減らすことで調節が可能です。
私はこのりんごのコンフィチュールでお菓子を作るつもりです。
2次的な楽しみを持てるのでコンフィチュール作りは楽しいですね。
さて、『糖度』の話になりますが、普通にスーパーで売られているジャムは、ほとんどのものが糖度40%以上のものです。
私は甘すぎる食べ物が苦手です・・・
ですから、市販のジャムも少し甘すぎると感じてしまいます。
手作りのジャムは甘味を自分でコントロールできるのが良いですね。
私自身は、製菓への2次的な利用も含めて糖度30%くらいが好み。
焼き菓子に利用する場合も、糖度30%くらいであれば、焼き菓子の生地の甘味ともぶつかることがありません。
ドライフルーツのように焼き菓子にも加えることが出来ます。
りんごの皮つきだから食物繊維も豊富で栄養価も上がります。
皮つきじゃなければ、もちろん、市販のジャムのように薄いクリーム色になるでしょうけども、当レシピではりんごの皮の天然色素を使用した琥珀色のコンフィチュールになります。
この色素がまたお製菓にも役に立つんです。
皆さんもぜひ作ってみて下さい。