私が放射線療法を受けるかどうか、迷いが生じていたことは先日書いたとおり。主治医の「ちょっとやりすぎな気もする」という一言で、それなら職場に迷惑かけるし、放射線療法をまるごとキャンセルするべきではないか、と逡巡していた。
そんな考えが頭をめぐっていた先日、長い間重要なポジションで責務を全うされた同僚が、無事定年退職された。そして驚いたことに、退職の挨拶にて、実は消化器系の進行癌の闘病中でおられることをカミングアウトされた。
私は、彼のお仕事ぶりに常々感謝の気持ちを持っていたこと、そしてまさか闘病中とは思わず、彼のご苦労が他人事とは思えなかったので、私自身の病気のこともお伝えし、これまでの感謝とお見舞いの言葉をメールでお伝えした。
彼は、私のメールに対する大変丁寧な返信の中で、
・じつは当初初期と思われた癌が、術後短期間のうちに転移し、ステージ4になったこと
・とよさんには、万全の治療を受け、完治してほしいこと
を書いて送って下さった。
初期からステージ4への短期間での移行が、身近な人の身に実際に起きたことに衝撃を受けた。
そして、大きな組織の中で会話する機会も少なかった年下の私に、自身の過酷な経験を踏まえて温かい言葉を下さったことに、胸が熱くなった。
万全の治療を受けて、完治してほしい。
その一言で、私の放射線治療に対する迷いは、一瞬で吹き飛んだ。
そんなわけで来週月曜から、いよいよ放射線治療に臨みます。