乳がんの前から、私には時おり胸痛がありました。
ここでは「狭心症もどき」と書いておきます。なんで「もどき」かというと、疑われただけで確定診断がついていないんです。
私の狭心症もどきの症状には、次のようなパターンがあります。
・発生時間帯は、ほぼ23時台
・発生場所は、仕事机
・症状は、右下の奥歯のズキンズキンんという強い痛み、そして右胸の痛み。胸が痛いというよりは、肋骨のすき間が痛い。あと、背中も痛い。
これが数分から数十分続きます。
40前後からあった症状なのだけど、人間ドックの問診で相談しても
「とよさんはまだ更年期じゃないから、心臓じゃないと思いますね」「今度胸が痛くなったら水を飲んでみて。それで治ったら、心臓じゃなくて逆流性食道炎だから」
と言われました。その次の発作の時に水を飲みましたが、治りませんでした。
ある日、珍しく夜中ではなく夕方に胸痛があり、しかもかなり持続時間が長かったので、痛みが治まるのを待って近くのかかりつけ医に行きました。
すると「とよさん、それ狭心症だよ。異形狭心症。すぐ大きい病院に行った方がいいよ。」
先生は今乳がんの治療で通っている病院の循環器内科に紹介状を書き、翌日の予約を入れてくれたのです。
異形狭心症は、冠攣縮狭心症とも呼ばれますが、心臓の血管が痙攣して細くなり、胸が痛くなる、という病気です。やっかいなことに、発作中しか症状を確認できず、再現性が無いんです。痛くない時に心電図をとっても、まったく正常。
大病院で造影剤を使った検査までしてもらったのにもかかわらず、やはり再現性がなく、本当に私が狭心症だったのかどうかすら分かりませんでした。私の血管は至って正常だったようです。
いちおう、ニトログリセリンのお薬をお守り替わりに持っておいて、痛くなったら口に入れて痛みが過ぎるのを待つ。
ただ、その時に狭心症という言葉にびっくりした私は、生活習慣を見直すようになりました。
コロナ禍でオンライン授業が続き、教材づくりに追われる日々。そして大学でも重たい仕事を複数担い、さらに外国の研究者たちと共同研究プロジェクトを進める。そのようなストレスや睡眠不足が蓄積する日々を悔い改めました。
徹夜や夜更かしをやめ、朝のルーティンに運動を取り入れるようになると、胸痛が起こる頻度は激減しました。
私は狭心症もどきを克服したのだ!と思っていたのです。
それがですね・・・。また、やってきました。
昨日の夜。2分の痛み+3分やすみ、という波が、計5波くらいでしょうか。トータルで45分くらい苦しかった。
体調は絶好調なのに、なぜだ!?と考えると、思考が還って行くのは、人間ドックの問診の先生が40の私に言った「まだ更年期じゃないから心臓じゃない」という一言。
裏を返せば、更年期なら心臓、ということなのでしょうか?
そう思って調べてみると、エストロゲンには血管を拡張させる働きがあるそうで。
エストロゲンが減ってくると心臓病の頻度が上がるそう。
私は、エストロゲンによるご加護が解けてしまったということ?
フェアストンよ、やっぱりオマエなのか!?