朝飯→納豆ご飯、卵かけご飯
昼飯→アメリカンドッグ
夜飯→串揚げ
飲物→水、生ビール、白ホッピー、瓶ビール、焼酎水割り
仕事→某アイドル雑誌の編集
「今日は何か食べたいものある?」
ママがときどき私に聞く質問だ。
毎日のレシピを捻り出すのはなかなか困難な時もあるようで、次の一文が書けずに煮詰まっている小説家のように、私に回答を求めてくることがある。
しかし、咄嗟に聞かれて、瞬時に即答できるほど、柔軟な脳を持ち合わせてはいないため、しばし答えに労苦していると、「結局何でもイイんでしょ?」的なことを言われてしまい、お役に立つどころか、逆になぜだか反感を買ってしまうこともある。
時折、「じゃあサラダと豚肉ー」などと言おうものなら、「また豚肉‼︎⁈ こないだも食べたじゃん」と一蹴される。
つまり、答えなくとも反感、答えても反感、という流れが結構あるわけだ(笑)。
だが、そろそろ長女が大きくなってきたこともあり、最近は彼女に質問するようにもなってきた。
以下はある日の長女の答えである。
「今日何か食べたいものあるー?」
「ご飯とお味噌汁ー!」
お寺の小坊主か!
ツッコミがキレてないから飯ー。
コレにお味噌汁があれば、さっきのネタを回収できたのだが、そこまで私の気は回らなかったようだ。
ゴールデン街にある「どんがらがっしゃん」という串揚げ屋にて。
紅生姜の串揚げが癖になる。
ほい。
ほい。
本日こそは冒頭の流れとはまったく関係なく、ちょっとした宣伝をば。
どーん。
全編ゴールデン街で撮影を行ない、ゴールデン街のさまざまなママさんたちが出演、ゴールデン街をこよなく愛する呑んべいたちに贈るオトナなシネマである。
出演者のママさんから招待され友人らと鑑賞したのだが、翌日に仕事で朝から撮影だったため、映画を観たら会社に戻って眠るつもりだった。
だが、よく知っている街の風景や店内の様子、酔っ払いたちの喧騒を観ていたら、飲まずにはいられないテンションになってしまい、ド平日だというにもかかわらず、気付いたら男3人、映画の舞台となった街へと吸い寄せられてしまったのだ。
そして、出演していたママを交えて熱く、うっとおしいほどに映画談義に花を咲かせた。
そう、友人らと私は映画の専門学校を出ているため、映画話になると止まらなくなってしまうところがある。
映画の内容はR15指定のため、ここでは多くは語らないが、とにかくところどころにグッとくるシーンややり取りがあり、人の感情を、特に女性の繊細な感情が、丁寧かつ大胆に撮られていた。
助演の速水今日子ママが企画し、5年の歳月をかけ、晴れてこのたび銀幕デビューを果たした「つぐない」。
「我が子のようだ」と語っていた彼女の満ち足りた表情が、いつも以上の美しさを演出していたのは間違いない。
上映後のトークショーでは、出演したそうそうたるママさんたちと監督が、ゴールデン街の魅力をいかんなく語ってくれた。
一緒に行った友人曰く、「このトークショーを観られただけでも、チケット代の価値はある」と言っていたが、普段は別々の店でカウンターに立っているママたちが一堂に会し、軽妙でサバサバしたトークを繰り広げるのだから、彼の言うことにも一理ある。
と、なんやかんやとウダウダ申し上げてみたわけだが、結局は、夏の宵に良い酔い気分でグダグダとダラダラ飲み続けていたわけであり、兎にも角にもどうしようもなく酔いどれたのだ。
そして、私が、どうしようもなくゴールデン街を愛してやまない人間のひとりであることを、とことん感じさせられた一夜となった。
来る者拒まず、去る者追わず。
されど、一度この街の魅力に取り憑かれた人間は早々去れるものではないのも事実である。
どーん。
いえす、このあと撮影です。。。
さっさと去れや!