長女の名言 其の八 | パパは過労死寸前〜素朴のグルメ〜

パパは過労死寸前〜素朴のグルメ〜

娘2人に囲まれながら、2015年より小規模な会社を立ち上げて、日々、家事&仕事でフル回転中の男一匹34歳。糖質オフ本を制作したことにより半年で10キロ減に成功。毎日が締め切り的な業務で週に2日は帰れない……。そんな多忙パパの食日記&適当な徒然育児日記。


3歳過ぎると急激に口達者になるというが、うちの長女の場合も例外ではなく、日に日によくもまぁそんな言葉を、というような場面に出くわすことが多くなってきた。




特に女のコはおしゃべり好きになるのだろう。



いらん言葉ばかり覚えてきては、パパのガラスのハートを問答無用で傷つけてくる。





そんな彼女だが、最近は"思いやり"という感情も芽生え始めているようだ。









とある日、子どもたちをリビングに解き放ち、ママが家事をしていると、ひとつのオモチャを使って長女と次女が2人で楽しそうに遊びだした。





しかし、戦争が勃発するのにたいして時間はかからず、ふとママが目を離した隙にオモチャをめぐる大バトルが展開されていた。


もちろん、次女はまだ1歳半なので3歳児に対抗できる術は何ら持ち合わせていない。




できることと言えば、「泣き喚く」ことくらいだろう。




はじめは、傍観気味のママだったが、事が大きくなる前にと、軽く長女にオモチャを明け渡しなさいというような主旨のことを投げかけてみた。





すると、いつもは頑なに譲歩を拒む長女なのだが、なぜか快くオモチャを次女へと手渡したのだ。





















「◯◯ちゃん、オモチャ、貸してやるよ」



















貸して









"やる"??











その言葉に少々反感を覚えたママは、長女を諭すようにこう言った。



















「"貸してやるよ"は、あまり良くないから、"貸してあげる"とかにしたほうが良いよ?」























………。





















数秒間の沈黙後、長女は頭をひねりながら呟いた。





















「◯っち、ちょっと、わかんない……」

















た、確かに!













"やるよ"と"あげるよ"の違いなんて、3歳児にはどう解釈したら良いかわからないだろう。








しかし、だからといって彼女が疑問に感じていることを有耶無耶にするのは良くはない。







ママはなんとかその違いを理解してもらおうと、再び長女への説明にトライした。
















「難しいことなんだけど、"貸してやるよ"だとね、なんだか意地悪な人みたいだから、そういう時は"貸してあげる"の方が良いんだよ?」





























………。


















再びさらに長い沈黙が流れる。














どうやら、ママの言葉を理解しようと、相当に頭の中で色々なことを繰り返し考えているようだ。














しかし、どう頭をひねっても納得のいく答えは出てこない。





確かに"意地悪な人"と言われてもよくわかるわけもないが……。









さらに数秒間の思考タイムの後、何かを悟ったような表情を浮かべた長女は、少々諦めた感の強い口調でこう言った。


































「◯ッチハ、ニホンゴ、ムズカシイ」






























フィリピーナかよ!?














































あまりにも見事すぎる"タガログ語"ならぬ"カタコト語"に、必至の説得を試みていたママも思わず大爆笑してしまう。













いや、ホント、そんなこと言うのかよ、って思われる方もいるかもしれないが、子どもの発言はマジで狙ってないのに狙ったかのようなトンデモなく笑える名言がかなり飛び出してくるものなのだ。







以前から何度もいっているが、その辺のビミョーな芸人に比べると、ボケもツッコミも超一級品。





"頭足人"のエピソードの際に、芸術家が幼児の絵などにインスピレーションを受けて、そこに戻ろうとするかのような作品を生み出すという話をしたが、芸人も幼児の行動や言動を研究して、そのボケを、そのツッコミを学んでみるのはあながち間違った意見ではないと思う。





















話は逸れたが、結局爆笑してしまったママは、"やるよ"と"あげる"の違いを長女に理解させることができぬまま、説明を中途半端な形で終わざるを得なかった。









確かに非常に残念なことなのだが、奇しくも我が家の長女が言っていたように……。



































ニホンゴハムズカシイ。
















のです。



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