堺市 市長肝いりの自動運転バス巡り予算審議が紛糾 減額修正見込みも「再議」の可能性?
自動運転バスを走らせるSMIプロジェクトのイメージ図(堺市提供)
堺市の令和6年度当初予算案を巡り市議会が紛糾している。
原因は永藤英機市長肝いりの自動運転バス事業だ。
予算審査特別委員会では、関連予算2億円が削られた修正案が可決。
27日の本会議でも同案が可決される見込みだが、永藤市長が「首長の拒否権」とも呼ばれ、審議をやり直す「再議」を求める可能性も取り沙汰されており、事業の行方は不透明な状況となっている。
議論となっているのは、市内の交通とまちづくりの改革を進めるSMI(堺・モビリティ・イノベーション)プロジェクト。
昨年春に、大阪維新の会公認で再選した永藤市長が1期目の3年夏から打ち出していた政策だ。
当初予算案には、市中心駅である南海堺東駅と南海堺駅を結ぶメインストリートの大小路(おおしょうじ)筋に自動運転バスを走らせる実証実験の事業費2億円が盛り込まれていた。
市側は6年度中に実証実験を行う予定でいたが、13日の予算審査特別委で、削減する修正案が公明、自民、創志会、共産の野党4会派などの賛成多数で可決した。
堺市のメインストリート、大小路筋=26日午後、堺市堺区(木津悠介撮影)
市側には自動運転化により、先進的な技術を取り入れた都市としてのブランド確立の意図がある。
一方で、野党側は「単に自動運転というだけでは、都市ブランドの確立にはつながらず、乗客も増えない」などと反対。
与党側は「人口減少や運転士不足などの課題を先進的に解決する事業。対案もなく挑戦をとめるのか」と反発する。
本会議では修正案が可決される見込みだが、永藤市長が再議を求める可能性も指摘されている。
市議会の議決を事実上、拒否するもので、維新議員も「決して軽いものではない」と話す。
再議の上で修正案を可決するには3分の2以上の賛成が必要となるが、維新会派は3分の1以上。
そのため、修正案は通らず、自動運転関連費2億円を含んだ原案が再提案される見込みとなり、各会派の対応に注目が集まる。(木津悠介)
以上引用
やはり、再議するのか、