スマートフォン用アプリ「九十九ノ語」で妖怪を探す参加者ら=京都市上京区
平安時代、琴や鍋といった古道具が妖怪に変身し、夜の町を練り歩いた「百鬼夜行」の伝説が残る京都市上京区の大将軍商店街(一条通)が、スマートフォンのカメラで妖怪を探し、謎を解くアプリ「九十九(つくも)ノ語(がたり)」を新たに開発した。“妖怪伝説”を仮想体験してもらう仕掛けを強化し、商店街への集客を図る狙いがある。28日は無料体験会が行われ、来年春をめどに新アプリを楽しめるようにする。
同商店街では百鬼夜行伝説にちなみ、仮装行列などのイベントを順次開催。平成26年秋には、同市のアプリ制作会社「京都エンタテインメントワークス」と共同で、スマホのカメラで妖怪と記念撮影ができるアプリ「妖怪カメラ」を開発した。今回、新たに開発した新アプリは同商店街の良さを再発見してもらおうと同社と再びタッグを組んだ。
28日の体験会には約30人が参加。話題のスマホアプリ「ポケモンGO」のように、新アプリをダウンロードすると、同商店街でスマホのカメラをかざせば、カッパなどの妖怪が画面上に出現。制限時間内に妖怪から出題される謎を解くゲーム形式の仕組みだ。
体験会に参加した神戸市東灘区の中学2年、箕作彩葉さん(13)は「最後でつまずいてしまったが、楽しかった」と話した。
一方、同商店街の落合毅副理事長は「商店街の新しい魅力作りや、客に良い体験をして帰ってもらうことに力を入れたい」と語る。新アプリは来春以降に楽しめるよう、準備を進める。
(小川原咲)