つり革も「小道具」に 走る電車で最新水着ファッションショー 京急
恵 知仁(鉄道ライター)通勤電車が「ランウェイ」に
2016年7月31日(日)、走る電車の車内で最新水着のファッションショーを開催するという、珍しいイベントが実施されました。京急電鉄が、品川駅から三浦海岸駅(神奈川県三浦市)まで運行した「KEIKYU MERMAID TRAIN(京急マーメイドトレイン)」です。
「京急マーメイドトレイン」車内で最新水着を披露する松元絵里花さん(2016年7月31日、恵 知仁撮影)。
京急電鉄によると近年、その沿線にある三浦海岸海水浴場の来場者が減少しており、多くの人に海で遊ぶ楽しさを知ってほしいということから、ファッション水着で国内シェアトップの「三愛水着楽園」とコラボ。この「京急マーメイドトレイン」を運行したといいます。
使用された車両は新1000形という、窓と並行な「ロングシート」が並ぶ通勤形の電車です。その、普段は通勤通学客たちが立っている通路が「ランウェイ」になり、「2016年三愛水着楽園イメージガール」の松元絵里花さんをはじめとする6人のモデルが“モデルウォーク”を披露。およそ20着の水着が順次登場し、20歳以上の女性限定で募集された乗客たちからは、「かわいいー!」といった声があがっていました。
始発駅の品川駅では、ホームに水着姿のモデルたちが登場する珍しい光景も(2016年7月31日、恵 知仁撮影)。
この「走る電車のなかで水着のファッションショー」という珍しいイベントについて、「2016年三愛水着楽園イメージガール」の松元絵里花さんは「揺れるのでポージングがなかなか決まりませんでした」と話しますが、それがまた、楽しかったそうです。
最新水着のなかに1着だけ、50年前の水着が登場 京急のあることにちなんで
「京急マーメイドトレイン」の車内では、最新水着のなかで1着だけ、50年前の水着も披露されています。三浦海岸海水浴場の最寄り駅、三浦海岸駅は今年で開業50周年。それを記念したものです。同駅は1966(昭和41)年7月7日、津久井浜駅(神奈川県横須賀市)から延伸された久里浜線の終着駅として誕生しました。
三浦海岸駅の開業50周年を記念し、披露された50年前の水着(2016年7月31日、恵 知仁撮影)。
そのデザインは水玉のセパレート。車内放送では音楽が流され、モデルの登場にあわせて「(50年前の水着について)当時はワンピースとセパレートが水着の主流だった」といった説明も行われています。
電車のつり革もファッションショーの“小道具”に(2016年7月31日、恵 知仁撮影)。
ちなみにこの「京急マーメイドトレイン」、運転士と車掌も女性の担当で運行されました。
【動画】水着モデルたちが車内をウォーキング