◇堺市教委、6275万円
堺市で1996年、学校給食が原因で児童らが病原性大腸菌O157に感染した集団食中毒で、市教委は26日、後遺症が原因で昨年10月に25歳で亡くなった同市北区の女性の遺族に対して、補償金約6275万円を支払うことで合意したと発表した。
96~97年に亡くなった女児3人の遺族とは昨年5月までに補償交渉が終わっているが、健康被害があった10世帯11人との交渉は続いている。被害者との補償合意は今回で9108人、総支払額は約7億6661万円となった。
市教委によると、今回亡くなった女性は、小学1年生の時に溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症して60日間入院した。その後も後遺症の腎性高血圧の治療を続けていた。死因は腎性高血圧による脳出血だった。市教委は今年3月に補償交渉を始めた。補償内容は慰謝料や逸失利益などで、97年に示談が成立した補償金138万円とは別に遺族に支払う。【椋田佳代】