堺のLRTの問題。進めば進むほど、不安になってきた。
地元に関して言えば、少し、話を聞いてみると、全体の総意かどうかはわからないが、ガンとして、LRTの導入に関しては、反対だという。
たまたま、自分の周りだけなのかもしれないのだが・・。
住民に対しての、啓発(あえて、啓発というが)、進んでいないことが伺える。
さらに、根強い行政不信。 今回は、シンボルロードの時とは、違い、自治会の方が、少し強行意見が多い。
今回、素案の提示後の説明、以前の説明、堺市のスタンス、どうなのかはっきりとわからない。
さらに、素案つくりで必死なのかもしれないが、ぜんぜん、アウトラインが見えてこない。
また、シャープ進出で、意味合いも少し変わり、さらに、市民全体の反応も少し変化もある反面(堺浜までの交通インフラを考えると必要になるという意見もあるという意見が実際にちらほら出ている。)、財政的な問題。
逆に、論議が収拾つかなくなったというべきであろうか。
本来のLRTの理念が、はっきりとしてこずに、ますます、シャープの進出で、安価な新規鉄道という意味合いでの論議が生まれてきている。
そして、そこでは、経済効果や、企業補助金の問題、その是非についての論議にもこの問題が、波及する要因となってきている。
それこそ、別の意味での問題が、新たな問題として、リンクし始めている。
LRTの本来の論議以上の問題として、余計に複雑化してきているのである。
シャープ進出が堺のLRT問題の解決を早めると踏んだのならば、堺市の戦略、もし、そのような考え方ならば、少し安易だったのではないかと危惧する。
さらに、通勤のための安価な新規鉄道であれば、その輸送力の問題。素通りする町、負担や問題だけを強いられる通過地点、一方、賑う結節点、 街づくりのあり方も問われてくる局面も出てくる。
シャープがきたことで、比較的、LRTが、必要であるという雰囲気が出ているが、現実的には、あの場所での交通インフラを考えると、あの道に、通勤車両がひしめく姿は容易に想像でき、さらに、26号線にまで、交通渋滞が発生するであろうことが容易に想像できる。
しかし、一方では、高度成長期に、新日鉄がバスで対応していた事実も存在する。
具体的に、どんな問題が発生するのか、交通需要があるのかという論議が説明として必要であろう。
具体的な問題を抜きにした、想像での論議、ふたを開けてみれば、ガラガラ、そして、交通渋滞は発生しているという問題にもなっていないとも限らない。
ムードだけで、LRTの堺浜までの論議に怖さを覚える。
それとともに、当初の位置づけも変化している。
当初は、街づくりで、中心市街地の活性化のために、堺浜にニュータウンを計画し、そのためにトリガー事業として、商業施設の誘致が始まった。それの交通手段として位置づけされていたはずである。
そもそも、そのような計画での堺浜までの、計画、(本音は、何でもよかったんですね。堺市、税金増やしたい。箱物作りたい。→有効活用。新日鉄何とかしたい)、意味合いは少し変化しているのである。
状況は、変化したわけである。しかし、トリガー事業は始まっている。
仕方ない部分もあるわけであるが、であればこそ、なおさら、対応が求められるべきではないのだろうか。
LRTを街づくりと位置づけするならば、新たなビジョンが必要になるのではないのか。
現局面、シャープ問題、さらに、LRT問題での国に対して見栄をきった堺市。多分、やらざるを得ないことは、ほぼ、確実。 よほど、滋賀の嘉田知事の出現みたいなケースがない限り・・。
であれば、もう少し、しっかりとしてほしいと思う。
ますます、亀裂は深まるばかり。
とりあえず、出前出張のような形で、とりあえず、素案前に、論議できる場をと思っていたのだが、単町の自治会にその旨を提案したのだが、風向きが変わり、没。
せめて、これを機会に街づくりの論議をつくり、実際、政治的にはLRTの問題、強行するだろうけど、その後どのような形で、街づくりを行い、少しでも、改善、フォーロを行うために、街づくり協議会の萌芽を作ろうとしたのだが・・・。
少し、様子を見ることにした。
多分、このままでは、作りっぱなしで終わることになる。 シンボルロードの時のように、同じ轍を踏まないためにと思っている。
この件に関しては、随時、最低限、自分の意見を紹介していきたいと思うが・・。
明らかに、LRTの問題、混迷を深めてきたとうのが実情である。
予想どうり、シャープの進出で、本来のLRTの論議が政治的、現実的な対応になり、さらに、問題を複雑化したという感じである。どのようにしようとしているのか・・。堺市。
そこで、少し、参考として、富山の例を挙げようと思う。
富山のライトレール、一応、現在では、ある一定の評価を得ている。
実は、調べてみると、北陸新幹線の建設に伴い。現在のライトレールをどのようにするのかということが、問われた。そんな中で、市長の決断は、存続、移転ということで、現在の形になったという。
1~2年という短期間での判断と市民へのコンセンサスを得ている。
ある意味では、富山市での北陸新幹線のボトルネック化を懸念し、必死で行ったといわれている。
そして、商工会議所を巻き込み、さらには、マスコミを大動員して、LRTに関してのキャンペーンを実施し、市民の共感を得たといわれる。
既存路線と新規路線、富山と堺 、状況は、違う。予算についても、背景はぜんぜん異なる。ただ、参考になることは大いにある。
市民に対して、啓発を徹底し、LRTの理解を深め、さらにコンパクトシティーという、ビジョンを打ち出し、それを具体的に富山の町で、展開して言った。
同時に、様々な乗車のスキムも研究され、実施されていった。
堺市LRT研究センター?に行けば、おそらく、資料をお願いすれば、それに関する論文をコピーしていただけると思う。
堺市のLRTの問題、このままでは、反面教師になる可能性がある。
京都をはじめ、様々なところでLRTの論議がされてはいるが、実際にLRTの理解不足から、また、道路の利用、利便性の変更から様々な問題が存在し、難航している。
堺は、今、注目されている。
どのように論議され、どのような街づくりを行うのか・・。
都市部で行われる、広範囲な中心市街地の再開発的要素を持つ、LRTの導入。その位置づけと、論議、そして、その効果とスキム。
単純に新規路線ということでなく、街づくりのスキムと論議と結果に、全国が、注目しているということを自覚しなければならないのであろう。
失敗した、堺モデルと言われないように・・・。
これからの1年、堺市の真価が問われてくる。