仕事が終わり、不思議なことに何となく足が向いてやって来た、市内・某所。


ここは、かつての会社の先輩が事故死した現場。

もう7~8年くらい、経っただろうか。
何回か命日には訪れていたが、最近は来ていなかったな。


いきなりの訃報に、すぐには信じられなかったが、車ごと川に転落したので、わりと大きなニュースになっていた。


今でも、どうして落ちたのだろうか、想像もつかない。


頑固な人で、仕事上で意見をぶつけ合ったこともあったが、よくしてくれていた。


『実は、自分でやって(自営)いた喫茶店をいつかもう一度再開したくて、少しずつ貯金して、カップなどの道具も少しずつ集めてるんだ』と話していた。


志半ばで居なくなってしまった、そんなあの人の念が、まだここにあるような気がするんだよね。


最近忘れていたから、『たまには思い出してくれよ』って言われて来ているのかも知れない。


あなたの無念さは私の心の端っこの、
あなたとの記憶の隣りに、
ひっそりと根を張っています。


たまにこの場所に来て、
たまにあなたを思い出すことくらいしか、私にはできないのですが。



では、また、いつかそのうち。