営気 いきるき

 

 

この世界には、空と地があります。

 

 

 

 

 

あなたは、この世界の、空と地の真ん中に生まれました。

 

 

 

 

 

体の中には、お父さんとお母さんにもらった『元気』がありますが、

これだけでは生き続けられません。

 

 

 

 

 

『清気』 息をする 「生きようとするものに、力をやろう。」

『水穀の気』 食べる 「私たちを、体に取り込みなさい。」

 

空と地が、あなたに力をくれます。

 

 

 

 

 

空からの清気は軽すぎる、地からの水穀の気は重たい。

ふたつが合わさると、体をめぐるのにちょうどいい重さの『営気』になります。

 

 

 

 

 

営気は、どんどん作られて体の中の川を流れていきます。

 

 

 

 

 

体の中の川は左右に十二本ずつ。

余すことなく、手足の末端までめぐっています。

 

 

 

 

 

背中側の川は、空から降りそそぐ日光のように上から下へ。

 

 

 

 

 

おなか側の川は、地から立ち上がる樹のように下から上へ。

 

 

 

 

 

営気がすみずみまで流れていれば、体は健康に過ごせます。

もし、流れがせき止められたり流れる量が少ないと、病気になります。

 

目はみえなくなり

耳は聞こえなくなり

鼻はにおいを分からず

舌は味を知らず

筋は萎え

骨は痺れ

爪は退き

歯は腐り

毛髪は抜け落ち

皮膚はしびれて感覚が無くなり

腸胃から下痢が滲み出て

汗が出なくなり発熱に苦しむ

 

 

 

 

 

営気と、体の中の透明な水分が合わさると

赤い色がついて、血になります。

 

 

 

 

 

血が体じゅうに満たされると、たくさんある器官がすべて正しく働きます。

 

五臓…肝 心 脾 肺 腎

六腑…大腸 三焦 小腸 膀胱 胆 胃

五官九竅…目 舌 口 鼻 耳 二陰

五体…筋 脈 肉 皮 骨

外華…顔 爪 唇 毛 髪

 

 

 

 

 

営気が正しく流れていれば、心も健康にすごせます。

 

生きようとする

考えられる

悩むことができる

したいことが出てくる

決めることができる

恋をする

経験を学びたくわえる

 

 

 

 

 

そしていつか、自分が親からもらったように、

子供に『元気』を渡してあげるのです。

 

 

 

 

 

空と地の持つ力のおかげで生きているわたしたちは、ここでしか生きられません。

 

昔も、今も、これからも、

人は天と地のあいだに生きるのです。

 

 

 

 

 

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(営気 解説)

 

 健康のための情報などで出てくる、

「気の流れを良くする」の気は、この営気を指しています。

今までの中で、一番なじみのある気ではないでしょうか。

 

食べ物からもらった「水穀の気」と、

息で吸った「清気」が胸で合わさり、

「宗気」となります。

 

胸の宗気が全身に広がっていくときに、

経絡の川を流れるものが「営気」で、

川ではないところを行くのが「衛気」です。

 

営気と衛気は、ほぼ同じ作りのようですが、

営気は、水穀の気の、より栄養豊富な部分、

衛気は、水穀の気の、より活力盛んな部分が使われています。

 

営気の最も重要な役割が、

内臓の働きを支えてくれていることです。

見えない体の奥の深くで、

今も、私たちの体は気の力をもらっているのです。