絵本と童話で 子供に伝えたい やわらか東洋医学

東洋医学えほんを自費出版しました顔4

『陰陽五行 まわるき』

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  • 17Aug
    • 王様と大きいおなか 2

      岐伯は、王様に言いました。「王様、それは食べ過ぎです。節を、お忘れになったのですか?」王様は、岐伯の話に首をかしげています。「節…節とは、なんだったかな?」みなさんは、おぼえていますか?岐伯は、王様が思い出せないようなので、話てくれました。「節とは、正しく生きるために、ちょうどいいを守るという、上古聖人の教えです。(知りたい王様5)食べること、飲むこと、何かを望むことは、多過ぎると、正しく生きられません。ちょうどよいを、自分で気を付けて、生きることが、節です。」王様は、岐伯の話を聞いたとたん、あわてて言いました。「どうしよう、岐伯、私は、上古聖人の教えをすっかり忘れていた。節を守らず、たくさん食べていたために、病になってしまったのだ。」岐伯はこたえて言いました。「たしかに王様は、食べ過ぎと、飲み過ぎで、鼓脹、という病になっておられます。これは、お薬を飲んで治すことが出来ますので、お作りいたしましょう。」岐伯は、鶏のうんちの、白い所だけを集めた物を、お米を一晩寝かせて作った甘酒に、混ぜました。これが鼓脹の薬です。薬を王様に渡して、岐伯は言いました。「どうぞ、お飲みください。胸とお腹がパンパンで食べられない病は、これを一杯飲めば、苦しさが無くなり、もう一杯飲んだら、すっかり治るでしょう。」王様は、岐伯が作ってくれた薬を、残さず飲んで、言いました。「ありがとう、岐伯。これで、病は治るのだな。」岐伯は、言いました。「鼓脹は、食べること、飲むことの節が無いために起こる病です。もし治ろうとしている時に、また食べるのが過ぎれば、病に邪気がぶち当たって、おなかに邪気があつまってしまうでしょう。」王様は、しばらく食べ過ぎないように気を付けよう、と思ったところで上古聖人の教えだったのを思い出し、これからは、ちゃんと節を守ろうと強く思いました。

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  • 16Aug
    • 王様と大きいおなか 1(黄帝内経素問腹中論篇第四十)

      このおはなしは、黄帝内経素問より第四十篇「腹中論」をもとにしています。王様は、とても困っていました。もうすぐ、夕ご飯を食べるのに、まったくお腹が空いていないのです。これはどうしたことでしょう。もしかして、良くない病かも知れません。心配になってきた王様は、召使いに、岐伯を呼んでくるように言いました。岐伯が部屋にやってくると、王様は、聞きました。「岐伯、どうしよう。あと少しで、夕ご飯の時間になるのに、お腹も胸もパンパンで、食べられそうにないのだ。これは何かの病かも知れない。岐伯、私の体を見てくれ。」岐伯はたずねて言いました。「王様、今日の朝ご飯は、食べられたのですよね?」王様はこたえて言いました。「うん、朝はちゃんと食べたぞ。おなかいっぱいの上に、果物まで食べたぞ。それに、昨日の夕食は、友達がおいしいお土産を持って会いに来てくれたので、一緒にお酒もたくさん飲んで、たくさん食べたのだぞ。それなのに、今はどうして食べられないのだろう…」王様の話を聞いた皆さんは、なぜだか、わかりますよね。

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  • 15Aug
    • 王様と痛み 12(終)

      岐伯は、続けて言いました。「労するときは、口から、はあはあ、ぜえぜえと、早い息をして、体から、たくさん汗が出ます。こうして、どんどん、体の内から外に出て行くので、労において、気は減るのです。寒するときは、腠理が閉じてしまうので、気が出られません。出られずにいて、閉じ込められたままになるので、寒において、気は縮むのです。炅するときは、腠理が開いたままになるので、栄気や衛気が通るたびに、汗がたくさん出ます。汗とともに、気も出てしまうので、炅において、気は流れ出るのです。」岐伯の話は分かりやすく、気が正しくなくなる様子が、はっきりと想像できました。知りたいことが知れて、王様は、岐伯に言いました。「ありがとう、岐伯。全ての病は、九つの変化によって、気が正しくなることから始まるのだと分かったぞ。でも、もっともっと、病について知りたいぞ。これからも、そばにいて、色んなことを聞かせてくれ。」王様の質問は、これからも続きます。(王様と痛み 終)-------------------------------------------読んでくださり、ありがとうございました。

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  • 14Aug
    • 王様と痛み 11

      岐伯は、うなずいて、言いました。「はい、ひとつずつ、お話しいたします。思するときは、心が固まって、動かなくなります。心が動かなければ、生きる力の神も、動きません。(王様と丸い月8)すると、体じゅうの気が止まって、進まなくなるので、思において、気は堅く結ぶのです。怒するときは、気が逆に流れます。ひどくなると、体の上にある口から、血を吐き、食べ物を吐きます。このことから、怒において、気は上がるのです。喜ぶときは、 気が和します。思うことが成し遂げられると、体の中では、栄気も、衛気も、すいすいと進みます。けれど、あまりに進み過ぎると、たるみます。ですから、喜において、気は緩むのです。悲しむときは、心経の絡が引き攣れます。すると、肺は平らにのびて、さらに引き攣れると、肺葉が上に上がります。肺葉が上になると、上焦は通じなくなり、栄気と衛気は、動くことも、広がることも出来ず、体の中で、とどまります。体の外は、気が流れてこないので、悲において、気は消えるのです。恐するときは、 精気が、前に進まず、後ろに退がります。上焦の気が退がるので、上焦は閉じて、下焦に気が戻るので、下焦は張ります。こうして、気がめぐらなくなるので、恐において、気は下がるのです。驚するときは、心が寄りかかるところが無いので、生きる力の神も、落ち着く所が無くなり、思ったり、考えたりするのが、安定しなくなります。驚において、気は乱れるのです。」

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  • 13Aug
    • 王様と痛み 10

      岐伯はこたえて言いました。「はい、そうです。それぞれにおいて、気は、全て違う様子になります。怒 (はけ口を求めて出ようとするのを、じわじわと力を込めて押し付けて置く)において、気は上ります。喜 (ごちそうをお供えできるうれしさと感謝)において、気はゆるみます。悲 (会いたいのに会えない)において、気は小さくなり消えます。恐 (心の中が空虚でよりどころなく先の見えない不安)において、気は下がります。思 (小さい心の動きで、内で考える)において、気は蓋をされて堅く結びます。驚 (はっと緊張して体に力が入る)において、気は乱れます。労 (疲れすぎて、消耗して弱る)において、気は減ります。寒 (冷やす)において、気は縮みます。炅 (温める)において、気は流れ出ます。」王様は、先ほど書いた九つの字の横に、それぞれで、気が変化する様子を書きました。そして、岐伯に言いました。「なるほど、全て、気が正しくなくなっているな。しかし、どうしてそうなるのか、くわしく知りたいぞ。」

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  • 10Aug
    • 王様と痛み 9

      すると王様は、すぐにぱっと前を向き、岐伯に言いました。「ありがとう。では、さっそく聞きたいことがあるぞ。岐伯、教えてくれ。これまで、病になるのは、体の中の陰気と陽気のバランスが崩れることと、(王様と本作り4)バランスが崩れた所に、邪気が入り込むためだと聞いた。(王様と東西南北20)しかし、そもそも、陰気と陽気のバランスがくずれるというのは、どこから起こっているのだ?」岐伯はこたえて言いました。「はい、それは、怒 (はけ口を求めて出ようとするのを、じわじわと力を込めて押し付けて置く)喜 (ごちそうをお供えできるうれしさと感謝)悲 (会いたいのに会えない)恐 (心の中が空虚でよりどころなく先の見えない不安)寒 (冷やす)炅 (温める)驚 (はっと緊張して体に力が入る)労 (疲れすぎて、消耗して弱る)思 (小さい心の動きで、内で考える)この九つの気の変化によって起こります。」王様は、九つの字を本に書き留めてから、岐伯に言いました。「この九つは、それぞれに、違うのであろう。」

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  • 09Aug
    • 王様と痛み 8

      王様は、岐伯の顔をじっと見ると、言いました。「そうだ、すまない。たしかに、私は、知っていることを聞いていた。私は、岐伯に聞いて、病の人は、顔色と脈を見るのだと知っていたのに、母上が急に、痛いと言いだした時、何もかも忘れてしまって、何もできなかった。病の者の話を聞くこと、病の者の顔色を見ること、病の者の脈を、手で触ること、これらのことを、これからもっと、自分が経験して、ためして、まとめて、分からないという医者が、分かるように、迷っている医者が、迷うことが無いようにしたいと、強く思ったのだ。」王様は、目の前で苦しむ王太后に、何もできなかったことに少なからず、ショックを受けていたのでした。「私は、以前から考えていたのだ。世界の道理を理解してた上古聖人は、人にそれを当てはめて試して、全てが合っていることを見つけた。(王様と色17)歴代の王達は、昔のことをよく知って、その時代に当てはめて、国を治めた。そして、岐伯のように、人の体についてよく説明できる人は、自分の考えがしっかりとあって、迷うことが無い。(あやしい方士6)これらに共通しているのは、道理を理解して、道理にとらわれず、その法則を極めたところを、まとめて、明らかにしていることだ。それなのに、私は、まだまだそれには及ばない。私は、王様として、世界の全てを理解し、国を導かねばならないのに。」王様の話に、岐伯は深く感心して、いつもよりもっと深いお辞儀をして言いました。「王様は、すでに、すばらしい王様ですが、全てを理解されるころには、さらに偉大な王様となられるでしょう。私がお話しできることは、全て王様にお伝えします。ですから、王様は、私に何でも聞いてください。」

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  • 08Aug
    • 王様と痛み 7

      王様は、岐伯に言いました。「岐伯は、いろいろな見分けの話をしてくれたが、それは全部、病の者が言う話を聞いて、やっと医者は、見分けができるのだろう。病の者に話を聞かないで、医者が目で見るだけで、痛みを分かることは、出来ないのか?」岐伯はこたえて言いました。「それは、顔色を見れば分かります。(王様と東西南北23)五臓六腑は、様子が現れる顔の場所が、あらかじめ決まっています。(熱の未病5)その所を見て、色が黄または、赤ならば、五臓に熱の邪気があり、白ならば、寒の邪気があり、青または、黒ならば、五臓の痛みですので、目で見て、病を見分けることは、出来ます。」王様は、岐伯の話に、うなずいて言いました。「なるほど。では、話は聞かず、顔も見ずに、触るだけで分かることは出来るか?」岐伯はこたえて言いました。「はい、出来ます。それは、脈を触るのです。五臓の経脈の様子が現れる所をさわってみて、(王様と脈7)堅ければ、血が滞っており、凹んで力が無ければ、正しく流れていませんので、手でさわって分かることも出来ます。しかし、王様、病の人を見る時には、顔色と脈を必ず見るというのは、王様がおふれを出したほどに、大切なことです。(昔の治療法8)聡明な王様が、忘れておられるはずはありません。王様は、どうしてわざわざ、それをお聞きになっているのですか?」そうです。顔色と脈を見ることは、王様が知らないはずがありません。いったい、どうしたのでしょうか。

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  • 07Aug
    • 王様と痛み 6

      岐伯は続けて言いました。「あるものは、心と背が引き攣れて痛みます。心と背が引き攣れて痛むのは、寒気が、心に注ぐ背兪の脈に居座っていて、血脈が流れないために、血が虚しています。だから、心と背が、互いに引き攣れて痛むのです。このときは、揉むと熱気が届き、熱気が届くと痛みが止まるので、揉むのが良いです。あるものは、脇肋と下腹が引き攣れて痛みます。脇肋と下腹が引き攣れて痛むのは、寒気が、陰器を絡し、肝につながる、厥陰の脈に居座っていて、血が流れず、脈が急になるので、脇肋と下腹が互いに引いて痛みます。あるものは、お腹が痛み、股陰部に引き攣れます。おなかの痛みが、股陰部の引き攣れるのは、体の虚に入り込み、陰股に居座っている寒の邪気が、下腹に広がり、血が流れないで下にとどまっていて、陰股とお腹が互いに引くので、お腹の痛みが陰股に引いて痛みます。あるものは、息づかいの動きが手に感じられます。息づかいを手に感じるのは、寒気が、関元に起こっておなかをまっすぐ上がる衝脈に居座っていて、脈が通らないために、吸った息がその上に重なる様子が、手に感じるのです。」衝脈とは、奇経八脈のひとつです。衝脈・陽蹻脈・陰蹻脈・陽維脈・陰維脈・帯脈・任脈・督脈の八つで、おはなしにはすでに、督脈(王様と瘧4)(王様と痛み4)と、蹻脈(食べ物の行方9)が、出てきています。岐伯は、痛みに伴う、さまざまな様子から、邪気のある場所を見分ける話をしてくれましたが、王様は、なんだか、まだ納得していないようです。

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  • 06Aug
    • 王様と痛み 5

      王様は、岐伯に言いました。「なるほど、痛みといっても、同じものではなく、いろいろあるのだな。しかし、痛い、というだけでは、違いが分からないぞ、医者は、どのように見分けるのだ?」岐伯はこたえて言いました。「それは、病の者に、話を聞けば分かります。(邪のある所8)あるものは、痛くて、嘔吐しています。痛くて、嘔吐するのは、寒気が胃腸に居座っていて、邪気が逆上して出てくるからです。あるものは、痛くなったあとに、うんちが出ています。痛くなって、うんちが出るのは、寒気が小腸に居座っていて、食べた物を小腸にまとめて入れておくことが出来ないからです。あるものは、痛くて、おしりから何も出なくなっています。痛くて、おしりの穴が閉じて、おならさえも出ないのは、熱気が小腸にとどまっていて、腸の中が痛み、熱でカラカラにかわいているので、カチカチになって出ることが出来ないからです。あるものは、突然、痛さに気を失い、少しすると生き返ります。痛みで急に意識が無くなるのは、寒気が五臓に居座っていて、入った邪が上逆していっぱいになり、陰気は尽きてしまい、陽気は入ってこないからです。気を得ることができれば、また、気がつきます。あるものは、痛みが縮こまり、あとに残って、積聚となります。痛みが縮こまって重なって、積となるのは、寒気が小腸と膜原の間の、絡血の中に居座っていて、血が流れないので、大きな経脈に注ぐことが出来ず、血気がとどまって動かず行くことが出来ないからです。」絡脈は、経脈とつながり、あるものは、経脈から絡脈に流れ、(寒がりの王様7)あるものは、絡脈から経脈に流れます。

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  • 03Aug
    • 王様と痛み 4

      王様と岐伯は、王様の部屋につきました。王様は、席に着くと、岐伯に聞いた話を、忘れないうちに、本に書き込みました。そして、岐伯に言いました。「他には、どんな時には、揉むとよいのか、どんな時には、揉んではいけないのか、聞きたいぞ。」岐伯は、うなずいて言いました。「はい、わかりました。寒気がとどまり、動かずにいるときは、温めると、気の流れにのって、寒気が広がって、経脈がパンパンになって、血も気も乱れるので、ひどく痛みます。このときには、揉んではいけません。寒気が腸胃の間、膜原の下に、居座っているときは、血を散らすことが出来ないため、少絡が急に引き攣れて、痛くなります。これを揉めば、血も気も散じますので、痛みは止まります。ですから、揉むのが良いです。寒気が督脈に居座っているときは、これを揉んでも、効きません。督脈はとても深いので、揉んでも届かすことができないのです。」膜原は、おはなしに出てきたことがありますね。(王様と瘧4)少しずつ、膜原とは何か、分かるといいなと思います。・半表半裏の場所・横に広がる・腸胃の間 ←new

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  • 02Aug
    • 王様と痛み 3

      王太后は、痛みがだいぶ落ち着いたようなので、王様と岐伯は、王様の部屋に戻ることにしました。岐伯は、王太后の召使いに、しばらくは、温かくして過ごように気を付けてください、と伝えました。歩きながら、王様は言いました。「岐伯、母上を助けてくれて、本当にありがとう。」岐伯は、少し怖い顔で言いました。「私は、医者でありますから、するべきことをしただけです。しかし、王様は、王様です。体を揉んだりすることを、してはいけません。」岐伯は、王様が以前から、医者のように病の人に関わりたいと思っているのをあまりよく思っていないようです。(王様と健康な人4)しかし、王様は気にする様子もなく、言いました。「母上は、急に、おなかが痛いと言いだしたのだ。本当に、びっくりしたなあ。急に五臓が痛むというのは、体の中で、いったい何が起こっているのだ?」岐伯は、こたえて言いました。「五臓の痛みは、寒の邪気が、居座っているために起こります。経脈とは、休むことなく流れて行き、止まらずに周っています。しかし、寒邪が経脈の中に入って居座ると、つっかえて滞り、流れて行きません。流れなければ、気が通じません。だから、急に痛みます。しかし、寒邪が脈の中にあるときには、温めると、邪気と温められた気が、脈の中でぶつかるほどに、パンパンになって、痛くなります。このときは、揉んではいけないのです。」王様は、岐伯に聞きました。「では、寒邪が脈の外にあるときには、どうなっているのだ?」岐伯は、こたえて言いました。「寒邪が脈の外にいすわるときには、脈が冷えています。脈が冷えると、流れが、締め付けられるように減るので、外の小絡から、経脈に、流れを引き込みます。そうなると、足は縮み、体は丸く縮こまり、五臓の血が少なくなって、急に痛みます。しかし、寒邪が脈の外にあるときは、温めれば、たちどころに痛みが止みます。」

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  • 01Aug
    • 王様と痛み 2

      召使いと岐伯は、王太后の部屋につきました。「王様、岐伯先生をお連れしました。」部屋に入ると、王太后は、苦しそうな顔をしていて、王様は、王太后の体を一所懸命に揉んでいました。「岐伯、大変だ、母君が、痛い痛いと言い、しかしここには鍼も灸もないので、とにかくずっと揉んでいるのだが、全く効かないのだ。なぜだ、なぜ効かないのだ。」岐伯は、王様と王太后にお辞儀をして、王太后の顔色と脈を見てから、言いました。「王様、王太后さまは、寒邪が体のなかに居座っています。このときは、むやみに揉んではいけないのです。」王様は、びっくりして言いました。「なんだと!私は、前におなかが痛くなった時、揉む治療で、治ったことがあるんだぞ。」(五つの治療法2)岐伯はこたえて言いました。「痛みといっても、同じではなく、あるものは、揉んで痛みがぴたりと止まりますが、あるものは、揉んでも痛みがひどく休まる時が無く、あるものは、痛みがひどくて、揉むことができなかったり、あるものは、揉んではいけなかったり、あるものは、揉んでも効かなかったりします。」王様は、王太后に言いました。「母君、揉んではいけなかったそうです、ごめんなさい。」王太后は、王様に言いました。「いいえ、王様、あやまらないでください。私は、きっと治りますので、心配いりません。」王様は不安な顔で、岐伯に言いました。「岐伯よ、母君の痛みを止めることは、出来るか?」岐伯はこたえて言いました。「はい、出来ます。温めれば、痛みは、たちどころに止まるでしょう。しかし、寒邪が中で重なってある時には、痛みが長く続きます。」岐伯は、すぐに温めるための火と湯を用意しました。王太后の体の寒邪は、重なっていなかったようで、温めると、痛みはたちどころに止まりました。王様も、岐伯も、召使いも、ほっとしました。

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  • 31Jul
    • 王様と痛み 1(黄帝内経素問挙痛論篇第三十九)

      このおはなしは、黄帝内経素問より第三十九篇「挙痛論」をもとにしています。岐伯が医者の部屋にいると、王様の召使いが、あわてた様子でやってきました。「岐伯先生、王様がお呼びです、いそいで、お越し願います!」岐伯は、王様に何かあったのかと思い、治療道具を持って、召使いの後ろに続きました。しかし、召し使いは、王様の部屋に向かっていません。不思議に思った岐伯は、聞きました。「今、私たちは、どこに向かっているのですか?」召使いはこたえて言いました。「あ、王太后さま、王様の母君のお部屋です、王様は、王太后さまに会いに行かれているのです。急に、王太后さまが、具合が悪くなられまして、王様が、岐伯先生を呼んでくるようにと、おっしゃったのです。」

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  • 30Jul
    • 王様と咳 6(終) 

      王様は、まだ、コンコンと咳をしています。岐伯は、王様に言いました。「では、王様、治療をいたしましょう。」王様は、うなずいて言いました。「ああ、頼むぞ、すぐに治るだろうか?」岐伯はこたえて言いました。「はい、五臓六腑のいずれの咳であるかを見極めて、それぞれにあった治療をすれば、治ります。臓の咳を治すには、兪穴を使い、腑の咳を治すには、合穴を使い、むくみがあるときは、経穴を使います。」いきなり出てきましたが、兪穴・合穴・経穴は、五行穴です。五行穴は、それぞれの経脈上にある気穴で、井穴…出るところ榮穴…溜まるところ兪穴…注ぐところ経穴…行くところ合穴…入るところ今までのおはなしには出てきていません。五行穴が出てくるのは、霊枢だそうです。素問が八十一篇まで終わったあと、霊枢もおはなしに出来たら、書けるかなと思います。(王様と咳 終)--------------------------------------------読んでくださり、ありがとうございました。

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  • 27Jul
    • 王様と咳 5

      岐伯は続けて言いました。「秋の西風に乗って、邪が体にぶつかると、肺がまず、邪をうけます。肺の咳は、ハーハーと短い息をして、ゼーゼーと音がします。ひどいときには、唾に血が混ざります。そして、肺の咳が止まらなければ、大腸が、邪をうけます。大腸の咳では、咳をして、うんちが漏れます。冬の北風に乗って、邪が体にぶつかると、腎がまず、邪をうけます。腎の咳は、咳をする時に、腰と背が互いに引っ張り合うように痛みます。ひどいときには、咳をして、よだれが出ます。そして、腎の咳が止まらなければ、膀胱が、邪をうけます。膀胱の咳では、咳をして、おしっこが漏れます。」王様は、うなずいて言いました。「なるほど、五臓の咳が長びくと、六腑に移るのだな。」岐伯も、うなずいて言いました。「はい、そうです。臓の咳が、腑の咳に移っても、なお長く、咳が止まらなければ、次は、三焦が、邪をうけます。三焦の咳では、おなかがパンパンになって、食べたいと思いません。」咳が出る時には、苦しいですが、ぜひ、咳の様子、咳以外の様子なども、見てみてください。

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  • 26Jul
    • 王様と咳 4

      王様は、岐伯に聞きました。「では、咳は、季節によって、様子が違うということか?」岐伯はこたえて言いました。「はい、そうです。春の東風に乗って、邪が体にぶつかると、肝がまず、邪をうけます。肝の咳は、咳をする時に、両脇の下が痛みます。ひどいときは、寝返りが打てなくなり、寝返りすると、脇の下がパンパンになります。そして、肝の咳が止まらなければ、胆が、邪をうけます。胆の咳では、口から胆汁を吐きます。長夏(※)の雨に乗って、邪が体にぶつかると、脾がまず、邪をうけます。脾の咳は、咳をする時に、右の脇の下から肩背が引き攣れて、痛みます。ひどいと動けなくなり、動くとはげしい咳をします。そして、脾の咳が止まらなければ、胃が、邪をうけます。胃の咳は、何度も吐きます。ひどいと、おなかの中の長い虫が出ます。」長い虫は、夢のはなしに出てきましたね。(邪のある所2)寄生虫を指しているのであれば、出てくるのはおしりからでしょうか。吐くのだから、口から出てくるのでしょうか。--------------------------------------------------※原文では、至陰。五行で季節を分けた、夏の次の季節の事と考え、長夏としました。(王様と五行1)

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  • 25Jul
    • 王様と咳 3

      おはなしの中の、王様の国も、今は夏です。王様は、岐伯に聞きました。「では、今は夏だから、私は、心の咳ということか?」岐伯は、こたえて言いました。「はい、そうです。夏の南風に乗って、邪気が体にぶつかると、心がまず、邪をうけます。(王様と五行2)心の咳は、のどの中にトゲのある植物が挟まっているように、痛くなります。ひどい時には、のどが腫れて、狭くなります。そして、心の咳が止まらなければ、小腸が、邪をうけます。小腸の咳では、咳をしたときに、一緒におならが出るようになります。」王様の時代、暑さをしのぐ方法は、水浴びとうちわぐらいでしょうか。もしかしたら、王様は、王様しか食べられない、夏の氷を食べたのかも知れません。しかし、今の時代の私たちは、毎日、冷たい飲み物と食べ物を、胃に入れています。(いや、私は常温しか飲んでないよ、というあなた、すごいです!)そして、冷たい風を体に当てています。(いや、クーラー使ってないし、というあなた、熱中症に気を付けてください!)咳が出ていないのは、風に乗って、体に邪気がぶち当たっても、衛気が、隙間がなく、守ってくれているからです。(王様と色2)もしくは、邪気が引っかかっても、汗をかいて治せているのかもしれません。(王様と真臓脈14)

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  • 24Jul
    • 王様と咳 2

      岐伯は、王様に言いました。「王様、咳はみんな、胃と肺が関わっています。」王様は、岐伯にたずねました。「それはどういうことだ?ちゃんと、くわしく話してくれ。」岐伯は、うなずいて、言いました。「では、まずは、肺についてお話しします。邪気というものは、吹く風に含まれています。(王様と東西南北13)吹き付ける風が、人の体に当たるのは、いちばん外側の皮毛です。そして、皮毛は肺に相応する部分です。(王様と東西南北9)つまり、邪気は、肺に相応する部分の、皮毛から入ります。(王様と東西南北14)次に、胃についてお話しします。食べた物は、胃に入って、その水穀の精を、心が脈に入れ、肺が皮毛まで届けます。(食べ物の行方3)もし、冷たいものを、食べたり飲んだりして、胃に入れると、冷たさは、肺に届き、肺が寒くなります。そして、その冷たさは、肺脈を通って、皮毛まで届けられます。この、内からの届けられた寒さと、外からの風の寒さが皮毛で合わさると、寒邪がそこにとどまってしまいます。こうして邪が、皮毛に居座ると、肺の咳になります。邪気がわずかな時には、咳が出ますが、とてもはげしくなると、下痢をするようになり、痛くなります。」王様は、言いました。「岐伯は今、肺の咳、と言ったぞ。やはり、咳は、肺の病ではないのか?」岐伯は、こたえて言いました。「いいえ、人というものは、天地の両方がまじわったものですので、(食べる治療2)五臓はそれぞれ、病を受ける季節があります。肺が病になるのは、邪が秋の風に乗ってきた時です。(王様と五行2)秋ではない季節に、邪が入れば、その季節に病を受ける五臓に、周って伝わります。しかし、どの臓が病を受けても、肺と胃が関わっているので、はなみずや、よだれが多く出て、顔がむくみ、気が逆上して、咳が出ます。」

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  • 23Jul
    • 王様と咳 1(黄帝内経素問欬論篇第三十八)

      このおはなしは、黄帝内経素問より第三十八篇「欬論」をもとにしています。王様は、朝から、コンコンと咳をしています。これはいけません。召使いに、すぐに医者を呼んでくるように言いました。「おはようございます、王様。」待っていると、岐伯がやってきました。王様は、岐伯に言いました。「岐伯、起きたら、咳が出ているのだ。咳は、肺が傷られると出ると言っていたな。(王様と東西南北9)私は、肺の病になってしまったのだろうか。」岐伯はこたえて言いました。「いいえ、王様。咳をするのは、肺の病だけではありません。咳は、五臓六腑、すべての病でします。」西洋医学で、咳は、口から入って来て、のどの粘膜に付着した異物を追い出すためにする、防御反応だと考えています。けれど、東洋医学では、咳は、そうではありません。気が上逆してきて、突き上げるために出ます。そして、邪気は、のどから入るのではありません。頭をやわらかく、お楽しみください。

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ヒヨコ気のはなし絵本

元気 はじめのき衛気 まもるき宗気 むねのき清気 そらのき水穀の気 つちのき営気 いきるき

ヒヨコ東洋医学の絵本

陰陽五行 まわるき世界で一番つよいのは(相剋)

東洋医学はじまりのはなし未病 まだのやまい

鳥やわらか黄帝内経・素問

知りたい王様 (上古天眞論)

王様と季節 (四気調神大論)

王様と陰陽 (生氣通天論)

王様と五行 (金匱眞言論)

王様と東西南北 (陰陽応象大論)

王様と三陰三陽の川 (陰陽離合論)

王様と脈 (陰陽別論)

王様の中の国 (霊蘭秘典論)

王様と十三月の謎 (六節臓象論)

王様と色 (五臓生成論)

王様とあやしい方士 (五臓別論)

王様と五つの治療法 (異法方宜論)

王様より昔の治療法 (移精変気論)

王様と医者 (湯液醪醴論)

王様と本作り (玉版論要)

季節と鍼治療 (診要経終論)

王様と邪のある所 (脈要精微論)

王様と健康な人 (平人気象論)

王様と真臓脈 (玉機真臓論)

王様と三部九候 (三部九候論)

王様と食べ物の行方 (経脈別論)

王様と食べる治療 (蔵期法時論)

王様と人の五行(宣明五気論)

王様とこころと体(血気形志論)

王様と人というもの(宝命全形論)

王様と丸い月(八正神明論)

王様と邪の退治(離合眞邪論)

王様と病の理由(通評虚実論)

王様と季節のない脾(太陰陽明論)

王様と屋根に上る病(陽明脈解)

王様と熱の病(熱論)

王様と熱の未病(刺熱論)

王様と治らない熱(評熱論)

寒がりの王様(逆調論)

王様と瘧(おこり)(瘧論)

王様と瘧の治療(刺瘧)

王様と邪の動き(気厥論)

王様と咳(欬論)

王様と痛み(挙痛論)

王様と大きいおなか(腹中論)

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