風がビュッと吹いて立ち止まると。
そこに高い空がある。
真夏の狂暴な太陽とは違って、柔らかい陽射し。
雲はちりぢりで青い空も涼やかに見える。
そう、秋がやってきた。

秋がやってきたのだ。
夏や冬はその暑さや寒さから気持ちが外に行きがち。
しかし、穏やかな気候になると人の気持ちは内面に向く。
そこでああでもないこうでもないと思考を巡らせていると、何気に寂しさを感じたりする。
人間の小ささや自分の小ささに、時に悲観的になったりする。
こうした季節を重ねる毎に人間は成長していくんじゃないかな。
物悲しいというんかな。
常に温もりを感じていたいと思う。
それは身体的にも精神的にも。
大勢で鍋を囲んだり、寄り添って寝れる人を探したり。
そう、秋が深まるにつれて、人々は人恋しさを求めるようになる。
何気ない秋の気配に考え込んだりする。
それは書物を読んだり、ニュースを見たりした時、深く掘り下げて物事を考えてしまうという思考の迷宮。
人の不幸に胸を傷めたり、同情してしまう気持ちの揺らぎ。
脳的にも秋は人間の心を不安定にさせるらしいね。
それは暑さから寒さへ体がシフトチェンジする時に起こる人間の不具合といえばええんやろうか。
そうして物思いに耽っていると厳しい冬が来る。
そこで人間は我に返って、思考を中断する。
寒さを凌ぐために無駄な思考はしなくなる。
秋は夏から冬へのクッション的役割を演じる。
心の準備を則す季節が秋という季節や。
多分、最も人気のない季節が秋だと思う。
それはこうした悲しさを秋が伴っているからではないか。
いくらスポーツの秋、食欲の秋と秋が楽しいという言葉を並べても、実質的に秋は寂しい季節。
人々は木枯らしを前に自分の心に問いかける。
今年一年どやったかな?と反省したりする。
そうして怒涛の冬へと突入していくんや。
うちは秋はとても寂しい季節だと思う。
哀愁を伴っているといえばええんやろか。
楽しいクリスマスやお正月を前に、秋って何気に個性がないからな。
うちの気持ちも塞ぎがちになる。
季節の移り変わりは美しいけれど、そこに悲しさを伴ってしまうのが秋。
う~ん、一人が寂しい。
ほなな。








