確かに中国はチベットやウイグルに侵攻して、併合してしまった。
しかし、中国が日本にまで侵攻してくるとは考えにくい。
メディアは反中感情を煽るけど、ホンマに敵は中国なんやろか?
何となく米国の都合によって軍拡路線を採ってるようで、憤懣やる方ない。
近代の戦争では、衛星ロケットや無人戦闘機などが登場して、実際に戦場に兵士が赴くことも少ないかもしれない。
しかしっ!
ベンジャミン・フランクリン曰く、「良い戦争も悪い平和もあったためしがない=(戦争が正義だったことはない)」。
核兵器は戦争の抑止力じゃないのか?プッシュ。→
いや、戦争が良いとか悪いとか、そんな平面的なことを言おうというわけではない。
「戦う」という選択肢がなければ、日本のすぐ傍には中国・ロシアという大国があるのだから、日本の領土・領海が脅かされてしまう。
歴史を紐解けば戦争のなかった時代のほうが少ないわけやし。
しかし、戦場に赴いた兵士はそんな大層な理由もなく、やらなければやられるという事情から目の前の敵を倒そうと考える。
第二次大戦の大日本帝国の戦術・戦略というのは非常に拙いもので、その命令に従わないといけなかった一兵士・兵卒の命は如何に粗末に扱われたか。
松本零士の漫画に「戦争まんがシリーズ」というのがある。
別名「ザ・コクピット」。
この漫画は短編の読み切りを集めたシリーズ。
少年サンデーやビックコミックオリジナルなどに散見的に発表された作品。
その中には「わが青春のアルカディア」や「スタンレーの魔女」といった名作が収められている。
この漫画を読んだのは、確かプクッチがまだ小学生くらいだったと思う。
この漫画の特徴は他の漫画や映画にあるような戦争を美化したり、極端な反戦を謳っているわけではない。
ありのままの兵士の視点から戦争を捉えている。
時代が時代だったゆえ、兵器や史実の考証が適当やけど、そこに描かれているのは「どんな状況でも人間は頑張る」というもの。
「スタンレーの魔女」という作品の内容は。
1人の爆撃機パイロットの物語。
パイロットの敷井は空の探検家ファントム・F・ハーロック(←実際にそんな人はいない)の自伝「わが青春のアルカディア号」という本を何百回と読んでいる。
ハーロックは世界中の山を制覇するという夢があったんやけど、どうしてもスタンレー山脈だけは越えることが出来ない。
何度も挑戦するんやけど、標高5300mという高さの前に毎回山脈を前にして引き返す。
敗北感に打ちひしがれるハーロックの無念と執念に感動した敷井はいつか自分がスタンレーを越えることを夢見るようになる。
そして、いよいよ敷井に出撃命令が出て、スタンレー山脈を越える時が来る。
ハーロックの時代からかなり時間が経っているので、当時の日本の爆撃機なら楽々とスタンレー山脈を越えてみせた。
敷井はスタンレー山脈を越えたという感動で体が打ち震える。
しかし、スタンレーを越えたところで敵機と遭遇。
護衛のゼロ戦と共に交戦するんやけど、敷井の爆撃機は右エンジンに被弾して片方のプロペラが止まってしまう状態に。
敵機が去った後、充分な浮力が得られない敷井の爆撃機の乗組員6人は機銃、無線機、照準器など重量のあるものを次々と投げ捨てる。
そして、帰路に着いた時、再び敵機の攻撃を受ける。
味方のゼロ戦は次々と撃ち落され、敷井の爆撃機のみが残り、武器を全て捨ててしまった敷井には反撃する力もない。
いよいよ最後かと思った時、敵機のパイロットは前方を指さして引き上げて行く。
目の前にはスタンレー山脈があって、敵のパイロットは片方のエンジンだけではスタンレーを越えられないことを知ってたんやね。
越えれるものなら越えてみろと悠然と引き返して行ったんや。
敷井は「(敵の)パイロットもあの本(ハーロックの自伝)を読んでいたのかもしれない」
「おれはあいつ(敵パイロット)の気持ちがわかる。力の限り飛んでみせろと言っているんだ。よし、やるぞ。片肺でもスタンレーを越えてみせる」と果敢にスタンレーに挑む。
徐々に高度を上げる敷井。
しかし、高度を上げれば上げるほど機体が重くなる。
3000、3500、4000、4500、5000、ちくしょ~!機が重い!
あと僅かでスタンレーの標高を越える。
敷井は必死に操縦桿を握って機体を上昇させる。
結果、雪上のスタンレー頂上に僅かに接触するも、見事に敷井はスタンレーを越えてみせた。
ギリギリの飛行やったんや。
ちょっとでも機体が重ければスタンレーは越えられんかった。
スタンレーを越えた敷井は嬉しさのあまり歓声を挙げる。
「越えた!スタンレーを越えた!」
しかし、後ろを振り向くと6人の乗組員はいなかったんや。
乗組員はみんな敷井がスタンレーに対して執念を持っていたことを知ってたんやね。
だから、重量に耐えかねてスタンレーに激突して全員が死ぬより、敷井の夢を叶えさせてあげようと全員が機から飛び降りて自ら死んでいったんや。
「俺1人勝っても何にもならないじゃないか」
敷井は泣きながら基地へと戻っていくんや。
その後ろでスタンレーの魔女が笑ってる。
乗組員の友情も然ることながら、男が命を賭けて何かに挑戦する姿を描いたラストは感動的。
こんなような命のやり取りは何も戦場だけで起こることではないということと、戦争という極限状態の中でも人間は必死に頑張るという姿を描いているのが「ザ・コクピット」。
戦場の兵士たちはただの駒や。
でも、それは1人の人間なんだということを気づかせてくれる漫画でもある。
もうすぐ終戦記念日やけど、戦場に散った若者たちの青春を考えるには秀逸な作品。
あんたらも一度読んでみたら?
感動する話が多いで。
「ベルリンの黒騎士」「悪魔伝七騎士」「紫電」「オーロラの牙」「復讐を埋めた山」なんかはお奨め。
ほなな。
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