奴らの足音が聞こえる 後編 | プクッチ劇場

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ギャンブル魂の真実

 米国は第一次大戦開戦時の危機を凌ぐと、1915年以降、交戦国の英国に代わって金融の最後の貸し手になる。

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 10月、モルガン商会が英仏向けドル建て5億ドルの起債をNYで行う。

 貸し手は米国で、借り手は英仏。

 債権はドル建てというところに米国の躍進振りがよくわかる。

 しかし、昨日も言ったように、新興国(当時)の米国にとってドルの世界制覇には懐疑的やったんや。

 大戦が終われば、また欧州が経済の中心になると思うてたんや。

 仮に今、日本が円建ての債券を欧米に売ったとしても、円が基軸通貨になるなんてことは考えんやろ?

 当時の米国は、と言うか欧州はそれだけ強大やったんや。

 今の日本から米国を見てるのと同じ視点や。

 しかし、ドルは少しずつ基軸通貨の地位をポンドから奪っていく。

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 国際通貨の条件というのは3つある。

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 一つは国際貿易で商品やサービスの価格がその通貨で表示されること。

 二つは貿易決済が、その通貨で行われること。

 三つは将来に備えるための資産を、その通貨で持つこと。

 この3つの条件で言えば、まだ第一次大戦終了時ではポンドが圧倒的に優位やったんやけど、ドルは少しずつシェアを広げていく。

 ちょっと前のユーロがそうや。

 ジワジワと基軸通貨の地位を狙ってシェアを広げていってたやろ。

 米国にとって今も昔も、欧州が勝手にゴタゴタしてくれることは願ったり叶ったりやったんや。


 それでも今の無法者国家とは思えんほど、当時の米国は謙虚やったんや。

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 1920年のブラッセル会議で米ヒューストン財務長官はこう発言してる。

 「米国はビジネスの国であって、機会さえあればいつでもビジネスを用意するつもりはありますが、今の欧州にはリスクがあり過ぎます。米国は外国に資金を出すことに慣れていません。米国は最初は自国内に投資機会を見つけます。海外に資金を出せるほど米国は成長した国ではないのです」

 
 政治・経済でやりたい放題の今の米国とは思えんほどの態度や。

 本来なら、当時の米国の金準備と圧倒的な経済力を背景に、ポンドに取って代わることも出来た。

 しかし、米国は自らそのチャンスを取りに行かんかったんや。


 結果的に米国は29年バブル崩壊(ブラックサースデー)によって自滅するから、その選択はある意味間違ってなかった。

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 しかし、欧州では米国が着実に力をつけてきていることに警戒感を持っていたんや。





 第一の強大な国と言えば英国。

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 今の米国に例えることが出来るんやけど、英国は米国の追い上げに息が上がってる状態やったんや。

 そこに登場したのがチャーチル。

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 最も強大な国が経済音痴のチャーチルを蔵相に就けたのは、米国にとってはラッキーやった。

 勝手にコケてくれたからな。

 チャーチルは英国の面子に拘った。

 英国政府は大戦が終了し、経済が安定してきた時に基軸通貨としての地位の回復を目論見、金本位制に復帰することを決める。


 この時、英国政府は大戦前と同じ金1オンス=4.25ポンドというレートを出すんや。

 しかし、大戦で疲弊している英国にとって、このレートは合理的とは言えん。

 既に米国の金融シティ・ウォール街はイギリスの金融市場の倍以上の規模になってる。

 にも関わらず、大戦前と同じレートを表示するのはNYに対する意地としか思えん。

 新興国の米国に対して大国の貫録を見せようとした英国の判断は間違ってたんや。

 既にポンドは落日の通貨、対して飛ぶ鳥落とす勢いのドル。

 英国は自尊心のためだけに時代錯誤の政治判断を繰り返すけども、結果的にチャーチルは米国を貶すだけで何の対策も講じることが出来ない。


 ・米国は英国の金本位制への復帰に協力的であるが、米国の立場を考えた場合、米国の寛大さは本心ではない

 ・米国は連合国を過酷に扱い、世界の公的金準備の4分の3を集積した

 ・しかし、(米国の)金は金庫の中で遊んでいるだけで(世界の)経済活動に何の役にも立っていない

 ・米国は余剰となった金の活用法を考えているはずだ

 ・その活用法は英国の利益には多分ならないであろう


 まるで今の無法者国家米国のような物言いやな。

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 既に時代は変わりつつあるのに、その変化に旧世代の王者英国は気が付いていなかったのか、認めたくなかったのか。

 1925年、チャーチルは大蔵大臣公邸で有識者とブレインストーミングを行い、金本位制復帰への最終決断を下すことになる。

 復帰賛成2名、反対2名。

 反対論者の中にはケインズもおった。

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 ミーティングは深夜にもおよぶが結論は出ない。

 やがて反対派だったマッケナ前大蔵大臣が折れて英国政府は4月28日、旧平価で金本位制に復帰。

 復帰当初こそ高金利の下で海外からの資本が流入し、金準備も増加した。

 しかし、夏が来る頃にはポンド高の影響から輸出は停滞。

 主産業だった石炭がドイツとの競争に敗れると英国の経済は連鎖的に悪化し、失業者が溢れるようになる。

 チャーチルは自らの判断の失敗を後年、「人生最大の誤りだった」と認めることになる。

 こうしてドルの最大の強敵であったポンドは自爆して、基軸通貨の地位から没落していく。


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 代わって挑戦者に名乗り出たのがフランス。

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 英国に遅れて経済が安定してきたフランスはポンドの失敗を見て、フランを過小評価する道を選ぶ。

 1928年、金本位制に復帰した時のフランスは大戦前の5分の1の水準のレートを発表。

 英国が面子や名誉を選んだのに対して、フランスは実利の追及に走る。

 当時のフランスというのは世界4番目の工業国。

 フランスというのは中途半端な大国だけに、国際通貨体制に参加しているという意識が希薄やったんや。

 フラン安の効果はてき面で価格競争力を有するポンドがドンドン流入し、金準備も増加の一途をたどる。

 フランスというのはちょっと変わってるところがあって、戦争中でも金を取り崩して戦費に使おうとせんかったことや。

 大戦前から一貫してフランスは欧州最大の金保有国であり続けたんや。

 なんか金に対して物凄い神聖性を感じてるみたいや。

 これはフランスの特徴なんやけど、それは20世紀の後半になっても変わらんフランスの特徴なんや。

 わけわからん金に対する見方と言うか、考え方は、「ガラスケースに金を入れて飾っているに等しい」と揶揄されるんや。


 とにかくやな。

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 フランスは今で言うところの為替操作によって金融市場を滅茶苦茶にしてまうんや。

 フランスは経済が安定してくると、今度はドイツに対する安全上の保障から通貨政策を政治に持ち込み、ドイツに無理難題を要求。

 ドイツは屈辱的なフランス提案を拒否。

 短期債務の返済停止を発表するんや。

 そこで困るのは英国や。

 ドイツに短期資金の配給をしていたのは英国やからな。

 フランスはロンドンから資金を引き揚げ、金が大量に英国から流出するんや。

 1931年9月21日、耐えきれんくなった英国は再び金本位制から離脱。

 その日からフランス銀行はNY連銀で手持ちのドルを金に換え始める。

 
 ポンドの次はドルがやられるという恐怖感から7億ドル以上もの金が米国から流出する。

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 米国は金流出を防ぐために、不況であるにも関わらず金利引き上げに追い込まれる。

 しかし、フランスの金への執着は凄まじく、等々米国も金本位制が32年から維持出来んくなってまうんや。

 ここにフランスは通貨体制の「壊し屋」という異名がつくようになる。

 要するに空気の読めん奴やと思われるようになるんや。

 33年、ルーズベルトが大統領になると米国は金本位制からの離脱を宣言。

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 翌34年からはドル安政策を採り、ドルを41%も減価させる。

 金1オンス=35ドルに固定して米国は新たな金本位制に入る。

 やがて金に固執し過ぎたフランスは自国通貨が高くなってもうて不況に陥る。

 結果的に36年、フランスは金本位制から離脱。

 深刻な不況が欧州を襲い、やがて39年を迎えてフランスはドイツの電撃侵攻によって領土を失い、フランス政府は英国に亡命する。

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 ここでドルが基軸通貨となったのかと言うと、まだまだ先はある。

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 そうは簡単に世の中、変化するものとちゃう。

 ゆっくりと時間を懸けて変化するものや。

 今でも米国万歳という人が居るように、簡単に人の心は変わらんし、体制だって変化せん。

 ポンドはスエズ危機によって決定的なダメージを受けるし、第二次大戦後ドルに公然と挑戦したのは空気の読めんフランスのド・ゴールや。

 そのド・ゴールも五月革命によって失脚する。

 一度は欧州も米国相手に団結した時もあったけど、結局は米国のドルは基軸通貨になるんや。


 そして半世紀以上経って再び欧州はユーロという通貨を作って団結し、ドルに挑戦した。

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 けども、これも失敗しそうやな。


 ほなら、奴らの足音って誰の足音やとっ!

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 聞こえてこんか?

 何となく聞こえてきてるやろ、次世代の基軸通貨の足音が。

 聞こえんのやったら、まだドルは安心ということやろ。

 しかし、ポンドが没落するまでには半世紀以上かかり、そして米国は基軸通貨となって半世紀以上経った。

 こうして大きく歴史を見てみると、ドルが没落するのも、そう遠くない日やと思うで。

 ドル円は70円を割るまでは売りや。

 所々で切り返す動きがあるやろうけど、最終的にドルは50円とかの時代が来ると思うで。

 勿論、その時まで「円」や「ドル」という通貨があったら、の話やけどな。


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 なんかクリック証券のバイナリーについてガタガタ言うてたら。

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 あるアフィサイトから提携解除と言われたで。

 何でや?

 別に違うサイトからアフィったるからええで。

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 これ、誰か1人くらい申込みがあるかと思うたけど、誰一人として立候補してないな。

 なんか笑えるアフィやと思うんやけど。

 ほなな。




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