米ワシントン・ポスト紙が5月5日付の電子版のコラムで

IOCをコテンパンにやっつけて、日本は五輪を中止すべきであると

論じていました。
キーワードは「ぼったくり男爵」と「損切り」。

 

ぼったくり男爵ことIOCのバッハ会長」

 

「ぼったくり男爵」は日経新聞の記事に出ていた訳語です。

原文は “ Von Ripper-off ” 。

von はドイツ語圏での貴族の称号です。

フォン・ノイマンもお父さんが男爵でした。

ヘルベルト・フォン・カラヤンもご先祖様がザクセン候から貴族に叙せられています。

 

rip-off は辞書を引くと、「盗み、詐取、暴利を得ること」などとありますので、

「ぼったくり」の訳語がぴったりですね。

 

「IOCは領地の小麦を全部食い尽くして切り株しか残さないような王族のように、
開催国を食い物にしている」

すごいいいようですね。

 

また、この記事のタイトルも面白い。

“Japan should cut its losses and tell the IOC
 to take its Olympic pillage somewhere else”

「日本は損切りをして、IOCにオリンピックの略奪はどこか他所で
やるように言うべきだ」
損切り(ロスカット)は投資用語です。
値下がりした株をいつまでも後生大事に持っていると、さらに値下がりして
損失が拡大することが多いので、傷が浅いうちに売却する、ということです。
この損切が、とても難しいのです。
売ると、損失が確定してしまいます。損はしたくありません。
ひょっとしたら、明日から値上がりするかも、と願望を抱いてしまうのです。
藤四郎も損切りできないで傷口が広がった過去が何回もあります。
 
投資では、損切りがためらわずにできるようになると一人前といわれます。
損切りをその場その場で考えていると、機を逸してしまいます。
「いくらになったら損切りする」と事前に決めておくのが鉄則です。
 
オリンピックは・・・
「感染状況が○○になったら中止」なんて決めてるようには
まったく見えませんね。
その時その時で、悩んでいるのでしょう。
損切りできない人のパターンです。
そういう人が損切りするのは、傷が一番深くなった大底の時、
という法則があるのですが、どうなりますやら。
 
オリンピックまであと2か月半です。