フジテレビのめざましテレビで毎朝、6時53分ごろ放映される

「紙兎ロペ」のファンである。

表題のとおり、ウサギのロペ(高校2年生)さんが、リスのアキラ先輩(高校3年生)とつるんで

葛飾の下町でダラダラとゆるくやりとりをするというアニメである。

 

6年ほど前に、原田曜平氏が「ヤンキー経済」(幻冬舎新書)という本で、

「マイルドヤンキー」なる概念を提唱して話題になったがが、

ロペさんやアキラ先輩はズバリその「マイルドヤンキー」だと思ってる。

 

本の中ではマイルドヤンキーを「上『京』志向がなく、地元で強固な人間関係と

生活基盤を構築し、地元から出たがらない若者たち」と説明している。

「彼らが大事にしているのは、生まれ育った土地に根ざした同年代の友人たちと、

そこで育まれた絆意識、家族と地域を基盤とした毎日の平穏な生活、それこそが、

彼らにとって最も価値のあるものなのです。」とも書いている。

 

ロペさんとアキラ先輩も地域に根差した強固な友人関係があり、

中華料理屋の親父さんや駄菓子屋のおっさんなどとも仲良しで、

地域に本当に密着している。

アキラ先輩などは高校3年生だが、「頑張って○○になる」なんていう

上昇志向とは全く無縁である。

先日の放映では、「ロペさんとの友達関係はあと70年くらい

続くだろうから・・・」と、2人のうちどちらかが遠くに就職したりするという

可能性を露ほども考えていない。

 

ロペさんとアキラ先輩のたわいないやりとりこそが、彼らの慈しむ日常であり

それを二人とも十分意識しているというふうに描かれている。

結果的にふるさとを離れてしまった私は、「こんな生き方もあったんだよな」と

ちょっとほろ苦い思いも感じつつ、毎朝、このショートアニメを見ている。