私の年代で、「典子は、今」という映画を
知らない人は、
少ないのではないでしょうか。
それほど当時反響と感動の大きかった映画です。
典子さんは、お母様が妊娠中に飲まれた睡眠薬のサリドマイド成分(ドイツ製)が原因で
両腕のないまま生まれてこられました。
当時、妊婦が飲むと障害児が産まれる可能性が報告された後
欧米ではいち早く回収されたにもかかわらず、日本では毎度のごとし
遅れること二年でやっと国は動き出したそうです。
典子さんの著書では、もし、日本が欧米のように素早く対応してたら
自分のような人間は半数ですんだのではないか。
しかし、教訓生かさずその後も日本は薬害問題をおこし続けた
と残念な思いが書かれています。

少し離れるけど、日本がやること遅いのは、これに限らず。
今回大雪で23人亡くなられてから
初めて対策会議が開かれたそうですが
あんまりじゃないですか(。>0<。)

典子さんの悔しさは察して余りあります。
でも、前向きに、ひたむきに
著書にもあるとおり笑顔で生きてこられて
幸せな人生を歩んでおられることを
今回知って嬉しくなりました。

機内も含め、月に平均10本の映画を見てると大抵の内容は忘れていきます。
その中で典子さんのことだけは時々、それこそ、典子さんは今どこで何を?と思い出していたので

ロンドンの売ります掲示板・本コーナーで
典子さんの今の本と、
大好きな高峰秀子さんの本を見つけた時は
すぐに「お譲りください!」と
連絡とりました。

読み進んでびっくり。
「典子は、今」で、典子さんに演技指導されたのが、高峰秀子さん!
監督はご主人の松山善三氏だったのです。

なんという偶然。
たった二冊買っただけの、しかも、両方
ハリー・ポッターのように誰もが知ってる
という本でもないのに
繋がるとは。

一人で感動していました。
高峰秀子さんは、子供の時、母につれられて見た
「二十四の瞳」私にとって初なみだ映画の女優さんです。
その後、他の女優さんのを見てもダメでした。
高峰さんの人間の深さが出てるかのような大石先生でした。
忘れられない聖職の姿。

今回、著書を読んで
やはり、偉大な女優さんなのだと憧れました。
テレビや映画に出てるから女優ではないのですね。
女性として外見と共に中身も優れてるから女優と書くのですね。

1950年代、パリに対して
高峰さんが感じた思いは
半世紀を経て、今出版されても
変わらぬ新鮮な洞察と煌めきに溢れています。
この本に出会えてよかった!





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